MD(MiniDisc)の信頼性

2022年8月25日



MDの信頼性チェック

今回は、MD(MiniDisc)の信頼性をチェックする。

放送時間が長い、衆院選開票速報のラジオ(2021年10月31日 20時~)を録音。

録音機は、SONYのMDS-S37(1996年発売)。

MDS-S37
↑MDS-S37

関連:[SONY] CDP-S35とMDS-S37 [CD/MD]

録音モードは、倍長となるモノラルモードにする(MDS-S37はMDLPに非対応)。

使用するディスクは、録音済のメディアを、ALL ERASEしたもの。

本数は、ブランドの異なる3本。

SONY_AXIA_TDK

①SONY 74分
②AXIA 74分
③TDK 74分

総時間:74分×2倍×3本=444分(7時間24分)

長時間の戦いである。

録音チェック

録音後、再生をして確認。

1本目と3本目は問題なかったが、2本目の途中で音飛びが発生。

発生箇所は、149分54秒中の93分50秒以降。

他のMD再生機でも飛んだので、ドライブの問題/相性ではなく、メディア側だろう。

3本中の2本目がNGであり、3本目はOKなので、熱でダメになったということではなさそうだ。

全域チェック不可

このディスクであるが、シャッターを開けて見ても、傷やホコリはない。

AXIA 74分

MOやDVD-RAMのような全域チェックができないので、事前に確認のしようがない。

普通に認識され、録音開始ができてしまう。

HDDのように、不良箇所を検出して避け、代替領域を使うなどの策は、MDにはない。

録音をしてみないと不良があるかは分からず、不良があっても、廃棄する以外に、それを回避する手段はない…

非常に危険

MDでの録音は一方向でありチェックがないので、正常に書き込まれたかは、後になってみないと分からない。

エラーも出ずに順調に録音が進行しているように見えるので、これは非常に危険である。

カセットテープなら、3ヘッド機のモニター機能で、常時確認ができるので気付くが…

とはいっても、テープが切れたり絡まったりする危険性もあるので、どのメディアも危険なのは同じであり、複数の方法で同時録音しておかないとダメだろう。

脆弱なMD

MDは、書込時の強力なレザーパワーでレーザーダイオードが急速に劣化し死亡する脆弱なものであり、最後のMD機であったTEACのMD-70CDも、部品在庫払底により、2020年12月で販売終了となったので、

MD-70CD_カタログ

未来は既にないのは当然のこと、コンパクトカセットよりも先に滅亡するだろう。

関連:[SONY] S.F EDIT(スケールファクターエディット)機能 [MiniDisc]

関連:[SONY] MDS-S37のレビュー [MiniDisc]

関連:[SONY] MDS-S38のレビュー [MiniDisc]

関連:[SONY] MDデッキの再生が歪(ひず)む現象 [MDS-S37/MDS-S38]

関連:[SONY] ATRACのバージョンとMDLP対応機 [MiniDisc]

関連:[SONY] MDデッキと対応リモコン一覧 [MiniDisc]

関連:オーディオ構成/接続図(2021年10月)



Posted by nakamura