[Quansheng] UV-K5系受信機の使い方や注意点 [EGZUMER]
日時設定
日時を設定することはできない(機能がない)。
アラーム等の機能もない。
FMラジオを聴く
本機にはFM放送専用のチップ(BK1080)が載っており、FMラジオの受信が可能。
90.0-94.9MHzのFM補完放送(ワイドFM)にも対応している。
受信方法は先述。
VFOモード
VFOモードにし、周波数をテンキーで入力、受信モード(FM/AM/USB)を指定する。
VFOモードとメモリーモードを切り替えるには、「F」ボタン→「3」ボタンと押すか、「3」ボタンを長押しする。
側面の「F1」「F2」ボタンにも割り当てることが可能。
VFOモードの時は、周波数のみの表示となる。
受信モードを切り替えるには、側面の「F1」「F2」に割り当てたボタンを使う。
周波数の下に、FMの時は非表示、AMの時は「AM」、USBの時は「USB」が表示される。
下は18MHz、上は1300MHzまで入力できるが、ソフトでは設定不可。
18MHzは、VFOモードで「018000」と入力する。
999.999MHzと入力(=9を連打)すると桁が増え1000MHzとなり、その状態で9を連打すると1300MHzとなる。
1300MHz(1.3GHz)にすると、アンテナがなくても受信状態となっており、機能していない可能性が高い。
歯抜けになっており設定できない周波数がある。
350-400MHzが指定できない場合は、設定の65番(350 En)をONにすること。
設定メニューの61番以降は、PTTボタンとF1ボタンを押しながら電源を入れると出現する(隠しメニュー)。
メモリーモード
メモリーモードにし、登録した周波数を上下ボタンで選択する。
メモリーモードの時は、名前と周波数が表示される(設定の33番、ChDispで「Name + Frequency」を選んだ場合)。
名前は10文字までしか付けられないので、工夫して付けること。
例:TOKYO→HND、NARITA→NRT
スキャンリスト
登録した周波数を「リスト」に入れ、そのリストをスキャン(リスト内の周波数を順に受信)する。
# 受信機では一般的に「バンク」と呼ばれるもの。
スキャンは、側面の「F1」「F2」に割り当てたボタンを使う。
スキャンボタンを押す毎に、スキャンリスト1、スキャンリスト2、全スキャンが切り替わる。
画面の左上に、「1」「2」「*」が表示される。
登録した周波数を「リスト」に入れるには、メモリーモードにし、登録した周波数を上下ボタンで選択、「5」ボタンを長押しする毎に、「I」「II」「IとII」が表示される(先述)。
なお、本機のリストは「I」と「II」の2つしかない。
下端と上端を指定
周波数の下端と上端を指定し、その間をサーチする。
VFOモードにし、画面の上側で周波数の下端を指定、受信モードとステップ(「M」ボタンを押して1番)を決める。
画面の下側に切り替え、VFOモードにし、周波数の上端を指定する。
「5」ボタンを長押しすると、選んだScnRng(スキャンレンジ:スキャン範囲)が表示される。
スキャンボタンを押すと、その範囲内、受信モード、ステップでスキャンが開始される。
上端と下端は、編集ソフトで設定しておける(先述)。
ボリューム
音量(ボリューム)の曲線がおかしい。
本体上面から見て表面(スピーカー側)を時計の6時とすると、6時から7時方向(=時計回り)で電源オン、10時でもう爆音!
最大で4時あたりまで回るのだが、10時で爆音なら、12時以降はもう不要では(笑)
この傾向は、中華製の音楽プレーヤーやラジオなどにも散見されるので、中華人民共和國の伝統なのだろうか。
ただ、本機の音量はデジタル(=ステップ/段階)式ではなく可変抵抗(=アナログ式)なので、0で無音だが1で既に大きい(=適度な音量がない)というようなことはなく、回す角度で調整できるのが救いだ。
音量ツマミが橙色になっているものは、見た目で音量の把握ができるが、
UV-5R PLUS等、モデルによってはツマミが黒のみというものがあり、その場合は見た目での判断は困難となる。
関連:[Quansheng] UV-5R PLUSの入手レビュー [受信機]
Quanshengのロゴが液晶画面の上部にあるUV-K5でも、ツマミが「橙/黒」と「黒一色」の2種類があったり、
Quanshengのロゴが液晶画面の下部にあるUV-K5(8)でも、ツマミが「橙/黒」と「黒一色」の2種類があったりするので、
何が来るかは注文してみないと分からない(笑)。
橙のツマミが在庫切れということで、途中で勝手に予告なく、部品を変えている可能性も高い。
決して、日本国内メーカーと同じに考えてはならない。
クリップ
クリップは、バッテリーの背面に装着する。
クリップを外す時に、クリップの金属部分を背面側に引きながら外さないと、金属の突起でバッテリー裏が削れ「溝」ができ、クリップがスグに外れるようになるので注意。
金属の突起が鋭利であり、プラスチックを容易に削ってしまうのだ。
このようになってしまうと、溝をハンダごてで溶かして埋めるか、クリップを接着剤で固定しないとダメになる。
また、クリップの脱着時、バッテリー裏だけでなく本体裏にも傷が付くので、脱着の際はバッテリーを外して行うべきである。
その他
パスメモリーはないのか?
無音や制御チャンネルなどを登録しスルーする「パスメモリー」機能であるが、本機にはない模様。
編集ソフトの周波数登録画面にある「Skip」は、スキャンリストに入れてスキャン時にパスできる機能かと思われるも、何も入力できず意味不明!
メモリーモードで周波数を選択し、「5」ボタン長押しでその周波数をスキャンリストから外すか、メモリーそのものを削除するしかない。
ATIS(飛行場の気象情報)のような、常時電波の出ているものがスキャンリストに入っていると、そこで必ず止まってしまう。
周波数の下の「L」「M」「H」は何?
送信出力の強さのこと。
・L:Low(低)
・M:Medium(中)
・H:High(高)
送信の強さなので、受信専用にしている場合は意味がないが、表示を消すことはできない。
周波数の下の「R」は何?
リバース機能(受信周波数と送信周波数を逆にする)であるが、受信専用にしている場合は意味がない。
気になる場合は、「8」ボタンの長押しで消える。
画面上部の「VOX」は何?
VOXとは「Voice Operation Transmission」のことで、マイクに向けて話すと、自動で送信が始まる機能のこと。
なので、受信専用にしている場合は意味がない。
「7」ボタンの長押しで消える。
画面上部の「DW」「XB」「DWR」は何?
以下のモードにより、「DW」「XB」「DWR」が表示される。
これらは、設定のRX Mode(59番、RxMode)を「MAIN ONLY」にすると消える。
各々が何を示すかは、ココの「RX Mode(59番、RxMode)」を参照のこと。
受信後に謎の文字列が出る
無線で受信したDTMFコードが、画面中央に表示される。
必要なければ、メニュー55番(D Live)をOFFにすると表示されなくなる。
「M」ボタンを押した後の項目を探すのが大変
テンキーで番号の指定が可能。
例えば、36番(BackLt):バックライト持続時間を選ぶ場合、「M」「3」「6」で飛べる。
設定項目と番号の一覧は以下にある。
EGZUMERの最新版は2024-01-29で止まっているが、より新しいバージョンはないのか?
本体内のフラッシュメモリーの容量が小さく、機能追加しようにも、もう限度とのこと。
ファームウェアと周波数登録用のメモリーは別で、周波数登録用は交換できる模様(後述)。
メモリーが200件は少ないのでは?
EEPROMを交換することで、999件(5倍)にできる模様。
・元:24C64(64kbit)
・新:24M01(1Mbit)
関連:24M01 10個セット
10個で1,200円 + 送料400円程度で買える。
EEPROMを交換した場合、ファームウェアや編集ソフトはEGZUMERとは別のものが必要となる。
短波の受信
改造基板を本機の基板に付けることで、HF(SW)帯の受信も可能になる。
FM専用のチップ(BK1080)を外し、そこに挟み込むという手法を使っている。
本体上部のLEDを外してそこにHF帯用のアンテナを増設し、アンテナ2本で使用することもできるようだ。
改造基板には、いくつかのバージョンがある模様。
改造基板を付けた場合、ファームウェアや編集ソフトはEGZUMERとは別のものが必要となる。
関連:改造基板
関連:改造基板(部品のみ)
交換用のバッテリー
バッテリーはスマホ同様劣化するので、いずれは使えなくなってしまう。
交換用のバッテリー(BPK5)が売られているが、
関連:BPK5
関連:BPK5
関連:BPK5
本体(2,500-3,000円)と同等か逆に高いので、本体を買った方が良いという「プリンター現象」が発生している。
安価に入手が可能なうちに、バッテリー目的に本体を複数台購入しておくのが良いかは知らない。
2024-10-21 追記:AliExpressで、比較的安価なバッテリーを発見した。
UV-5R PLUS、UV-K5、UV-K6、UV-K(58)対応品は、付属品と同じ1600mAh。
価格は送料無料で1,650円。
「UV-K(58)」というのが不明だが、UV-K5(8)のことかと思われる。
UV-5R PLUS用のものは、付属品(2200mAh)を大幅に超える3800mAhとのこと。
価格は送料無料で1,850円。
2個セットもあり、1個当たりは若干安くなる。
まぁ、中華品のバッテリーには悲惨なものが多いので、電池目的であっても、純正の本体を買った方がいいのかは知らない。
その他のオプション
充電台
充電台だけ売っており、USとEU版の選択も可能。
関連:充電台(US/EU)
車内固定
カーエアコンの吹出口に固定できるようなものも売られている。
関連:車内固定具
シガーソケットで給電
車のシガーソケット経由で給電できるオプションがある。
関連:シガーソケット経由で給電
電池は内蔵されていないので給電用(DC 12-24V)であり、抜くと即座に電源が落ちることになる。
液晶パネル
上述の改造基板を付ける際に画面を破損してしまった場合でも、液晶パネルが売られているので安心?
関連:液晶パネル
但し、接続はコネクタではなくハンダ付け(オリジナルと同じ)なので注意。
日本メーカーの受信機だと、このような部品だけが出回ることはまずないが、それが普通にあるのが、中国四千年の歴史というモノである。
液晶カバー
液晶画面の透明カバー(プラスチック)に傷が付きやすいのが、本品の難点である。
外観にこだわるなら、開封後スグに、液晶保護フィルムを貼るのが良いだろう。
100円ショップでフリーサイズのものを買って、寸法を測って切り取ればよい。
なお、透明カバーに傷が付いたとしても、何とその部分だけが売られている!
需要があるとみて作っているのか、それとも横流し品的なモノなのか…
ケース
本機専用ではないが、以下のケースがフィットした。
関連:トランシーバー用ケース
無線機を入れて前面のボタンを止めると、本体が抜けることはないだろう(ゴム紐はキツく結んでおくこと)。
上から見たところ。
裏面のボタンを外すことで、腰ベルト(横方向)に通すことが可能。
リュックの肩部分(縦方向)にも通すことが可能だが、
こちらは両端が縫い付けられているので、リュック側を外して通す必要がある。
# 外せるかはリュックによる。
個体差なのか、腰ベルトのボタンが弱く外れやすい。
腰を木にぶつけると脱落するレベルなので、接着剤で止めてしまった方がいいだろう。
ここは外れなくても、ベルトは通せるからね。
カラーバリエーション
カラーバリエーションはココでも書いたが、スケルトンモデルもある模様
「UV-K6」とあるが、UV-K5(8)だろう。
他にも、様々な色がある。
↑UV-K5 緑迷彩
UV-K5(8)の緑版だが、
以下とは緑具合が異なるし、ボタンの色も違う。
UV-K5(8)の橙版だが、
以下とはツマミや、ボタンの色が違う。
メーカー(Quansheng)がそれらを出しているのか、それとも関係のない業者が勝手にガワ(外装)を変えて出しているのか、何もかもが意味不明な中国四千年の歴史である。
USBプログラミングケーブル
USBプログラミングケーブルにも、カラーバリエーションがある。
標準の黒以外に橙、緑、赤があるようだが、ケーブルに色など必要かね?
固定機に改造
ハンディー機を固定機に改造するマニアが出現(笑)
BAOFENG UV-K61
よく似たトランシーバーに、「BAOFENG UV-K61」という機種がある。
電源/音量ツマミは同じだろうが、ボタンの数が異なるので、全くの別物であろう。
V/MボタンやA/Bボタンがあるので、こちらの方が使いやすいだろうが、カスタムファームウェアの情報はない。
システムが入っているメモリーがReWritableでないと、ファームウェアを書き換えることはできないので、カスタムファームウェアが存在する機種は限られる。
XHDATA E-100
XHDATAから、E-100というトランシーバーが出ているが、
関連:XHDATA E-100
BAOFENGのUV-K61の外装を変えただけだよね…
XHDATAは、短波ラジオのD-808で知られているが、
ロゴ以外は同じに見えるSIHUADUON版があったり、
どちらが元なのか、何方が本家なのか、ドチラが元祖なのか、はたまた両方ともニセモノなのか、何もかもハッキリせず不明瞭な、中国四千年の歴史である…
関連:[Quansheng] UV-K5(8),UV-K5(99),UV-K6の入手レビュー [受信機]
関連:[Quansheng] UV-K5系受信機の送信禁止化 [EGZUMER]
関連:[Quansheng] UV-K5系受信機の編集ソフトと本体の設定 [CHIRP_EGZUMER]
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