[SONY] S.F EDIT(スケールファクターエディット)機能 [MiniDisc]

2023年7月31日



S.F EDIT(スケールファクターエディット)機能

様々なソースから録音したMDは、音量がバラバラで、再生時に、トラック毎にボリューム調整が必要となる。

録音後に音量の再調整ができるのが、S.F EDIT(スケールファクターエディット)機能である。

音量のパラメーターなので、フェードイン/フェードアウトも可能だ。

スケールファクターはATRACの仕様に盛り込まれているはず(MDLPでは削除)だが、S.F EDIT機能を搭載した機種は多くはない。

S.F EDIT機能搭載機種

MDS-S50(2000年) 39,000円
 ATRAC Type-R(MDLP対応)

MDS-PC3(2000年) 49,000円
 ATRAC Type-R(MDLP対応)

MDS-JE640(2000年) 49,000円
 ATRAC Type-R(MDLP対応)

MDS-JB940(2000年) 69,000円
 ATRAC Type-R(MDLP対応)

MDS-JA333ES(2000年) 100,000円
 ATRAC Type-R(MDLP対応)

MDS-JE770(2001年) オープン価格
ATRAC Type-R(MDLP対応)

MDS-JE780(2002年) オープン価格
 ATRAC TYPE-S MDLP対応

MDS-S500(2003年) 44,000円
 ATRAC TYPE-S MDLP対応

MDS-S500
↑MDS-S500

MDS-JE580(2005年) 50,000円
 ATRAC TYPE-S MDLP対応

MDS-E10/8 75,000円 業務用
 ATRAC Type-R(MDLP対応)

MDS-E12/8 90,000円 業務用
 ATRAC Type-R(MDLP対応)

S.Fエディット

1枚のディスクに別々のCDから録音したら、曲(元のCD)によって音量が異なる、そんな経験をお持ちのかたも多いのではないでしょうか。

また、CS放送などのデジタル音声は、CDに比べ、一般的に音量は小さめです。

S.F(スケールファクター)エディットは、録音レベルが不揃いになってしまったディスクでも、後から再調整が行える機能。

ディスクから録音済の音楽データを読み出し、データを編集して再びディスクに書き込みます。

スケールファクターというのは、52分割された「フローティングユニット」の、レベルの上のピークを表すパラメータで、この値を変更することで音量調整が行えるのです。

また、S.Fエディットでは、フェードイン、フェードアウトも可能。

途中で切れてしまった曲を自然な感じで終わらせたり、また、印象的にフェードインで始める編集が行えます。

アフターREC

市販ソフトや、MDLPフォーマットで録音されたディスクでは、S.Fエディットは行えません。

S.F EDIT機能

(MDS-JE580の取扱説明書より)

録音後に録音レベルを変更する(S.F EDIT)

録音済の曲の音声レベルを変更することができます。

元の曲は新しい録音レベルで上書きされます。

また、録音済の曲にフェードイン/フェードアウトを設定すると、曲の頭が次第に大きく再生される曲や、曲の最後の次第に大きく再生される曲を作ることができます。

MDLP録音された曲の録音レベルを変更(S.F EDIT)することはできません。

再生される音を聴きながら、AMSつまみを回して、録音レベルを変更する。

-12dBから+12dBの範囲内(2dB単位)で変更できます。

再生レベルが一番高い時に、ピークレベルメーターの「OVER」が常に点灯した状態にならないように調節します。

曲の書き換えが始まります。

書き換え中は、「S.F Edit:**%」が表示されます。

曲の書き換えには、その曲の再生時間とほぼ同じかそれ以上の時間がかかります。

書き換えが終わると、「Complete!」が数秒間表示されます。

S.F EDITを使って何度も変更すると音質が劣化します。

S.F EDITを使って変更した曲を、再び元のレベルに戻しても、完全に元の録音レベルには戻りません。

S.F EDITを使って変更した曲は、UNDO機能を使って、元の状態に戻すことはできません。

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全曲をスキャンして整えてくれるのではなく、1曲1曲、聴きながらの手作業なので、実用にはならないね…

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Posted by nakamura