[SONY] カセットデッキの修理について [サービスセンター]

2021年8月25日2022年9月29日

SONYのサービスセンターにカセットデッキの修理を依頼した時の情報。

TC-K222ESL

↑TC-K222ESL(1990年発売)

SONYによる修理費用(2001年時点,税別)
・部品代：3,800円
・技術料：9,800円

技術料が高い！

TC-K710S/TC-K700S

↑TC-K700S(1993年発売)とTC-K710S(1995年発売)

SONYによる消耗部品の交換(2004年時点)：1万円強(TC-K710S/TC-K700Sとも同価格)

交換内容
・キャプスタンベルト及びモードベルト
・ピンチローラー
・キャプスタンモーター
・リーフスイッチ(テープ検出等)
・ロータリーエンコーダー

当時はSONYに部品の在庫があったこともあり、モーターやロータリーエンコーダー、リーフスイッチを分解して直すようなことはせず、周辺一式(ASSY)の交換である。

ASSY(アッシー)：assemblyの略で、部品単体ではなく、複数が組み合わさった構成部品(ユニット)のこと。

部品がなくなってくると、部品だけの交換、例えば、基板一式ではなく、その中のロータリーエンコーダーだけを付け替えるなどもあったようだが、さすがにモーターを分解して直すようなことはしないだろう。

修理で使われる部品は、新品とは限らず、再生品の場合もある。

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部品の交換について

この製品(カセットデッキ)は、修理の際に交換した部品を再生、再利用する場合があります。
その際、交換した部品は回収させていただきます。

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メーカーでも、部品がないとどうしようもない。

中古であっても、使えるものは利用したということだ。

保守部品

後に作られた、保守部品。

アイドラー
　X-3371-411-1 LEVER (FR2) ASSY：マレーシア製
　振り子部分が白、ギアが黒となっている。
　組込品の振り子部分には、白と黒があるが、ギアが黒なのは、この保守部品だけ？
　ギア欠け対策品？

リモコン受光部
・8-742-018-10(SBX 1810-59)：フィリピン製：600円
　電解コンデンサが1個になっている。

ともに2010年前後までは手に入ったようだが、令和現在では、既に入手不可。

既にSONYでは修理不可

2021年時点で、SONYはカセットデッキの修理を受け付けていない。

補修用性能部品の保有期間(6年/8年)が経過したからである。

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部品の保有期間について

当社(SONY)ではステレオの補修用性能部品(製品の機能を維持するために必要な部品)を、製造打ち切り後6年間/8年間保有しています。
この部品保有期間を修理可能の期間とさせていただきます。
保有期間が経過した後も、故障箇所によっては修理可能の場合がありますので、お買い上げ店か、サービス窓口にご相談ください。

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上述のTC-K222ESL(1990年発売)が、修理対応終了年(1999年6月)を過ぎた2001年でも修理してくれたように、保有期間が過ぎていても、部品があれば受けてくれることもあったが、さすが31年も経過した2021年では受けてくれない。

SONYの最後のカセットデッキ？である、2003年に発売のTC-RX2000Tでも、既に18年が経過している(製造打ち切り年は不明)ので、SONYのカセットデッキは全て、もはや修理依頼ができないということだ。

↑TC-RX2000T(2003年)

関連：[SONY] TC-RXシリーズの変遷と比較 [オートリバース機]

よって、修理業者に依頼するか、自力で直すことになるが、ゴムベルトやピンチローラーのように互換品があるものは互換品を使い、キャプスタンモーターやロータリーエンコーダー、リーフスイッチのように互換品がないものは、強引に分解して直すか、アイドラーギアのように直せないものは、ジャンク機から移植するしかない。