[SONY] TC-RXシリーズの変遷と比較 [オートリバース機]
オートリバース機であるTC-RXシリーズは、1988年発売のTC-RX50から始まった。
それ以前のオートリバース機には、以下がある。
TC-Rシリーズ
・TC-R302(1986年) 39,800円
・TC-R502(1986年) 69,800円
・TC-R303(1987年) 39,800円
TC-R302を除き、LC-OFC巻線レーザーアモルファスヘッドを搭載。
TC-R302とTC-R303のレベルメーターは、FL管ではなく液晶(LCD)。
Kシリーズのオートリバース機である
・TC-K500R(1989年) 54,800円
も存在。
↑TC-K500R
関連:[SONY] TC-K500RとTC-RX55の比較 [1989年]
また、「RX」とはあるものの、旧メカ(TCM-CMAY)である
・TC-RX80(1988年) 69,800円
も存在する。
TC-RX80は、スペクトラム・レベルメーターがあり、他機とは毛色が異なる。
以上の機種は、メカデッキがTCM-CMAYであり、テープ窓は光らず、扉は手動式。
# 扉が「手動式」というのは、OPENボタンを押すと、バネの力で開くが、閉める時はカセットリッドを手で押して閉める必要がある(=再度ボタンを押しても閉じない)ということ。
メカデッキについては、以下の記事を参照のこと。
関連:[SONY] メカデッキ(TCM-110/TCM-CMAY/TCM-170/TCM-200/TCM-190)について [カセットデッキ]
TC-RX5x
メカはTCM-170、ソレノイド(電磁石)を用いた機種。
テープ窓は光らず、扉は手動式。
・TC-RX50(1988年) 39,800円
ドラゴンクエストIII発売、Wink「愛が止まらない」
↑TC-RX50
テープ種類(I/II/IV)を手動で指定する必要がある。
・TC-RX51(1988年) 39,800円
ドラゴンクエストIII発売、Wink「愛が止まらない」
↑TC-RX51
テープ種類(I/II/IV)を手動で指定する必要がある。
・TC-RX55(1989年) 36,900円
昭和天皇崩御(昭和64年→平成元年)、浜田麻里「Return to Myself」
↑TC-RX55
テープ種類(I/II/IV)の自動判別ができるようになり、ドルビーHXプロとMPXフィルターが追加された。
3機種とも、LC-OFC巻線レーザーアモルファスヘッドを搭載。
TC-RX50とTC-RX51が共に1988年に出ているが、リモコン(RM-900S)に対応したのが、TC-RX51だ。
↑TC-RX51
TC-RX51には左端(取り出しボタンの上)にリモコン受光部があるが、TC-RX50にはない。
なお、メカデッキにTCM-170を採用したTC-RX5xは、それ以前のTCM-CMAY採用機よりも性能が低い。
具体的には、モーターが2個→1個へと減少し動作緩慢となり、平ベルト→角ベルトでワウ・フラッター悪化。
↑TC-RX55の角ベルト
関連:[SONY] TC-R302とTC-R303の比較 [オートリバース]
TCM-200以降のモデル
1990年発売のTC-RX70以降、メカがTCM-200に変わった。
↑TC-RX70のメカデッキ「TCM-200D2」
「TCM-200」は、ES機のメカデッキを元に、リバース機用として新開発されたメカデッキであるが、初代のTC-RX70に限り、名称はES機であるTC-K222ESGと同じ「TCM-200D2」となっている。
・TC-RX70(1990年) 39,800円
スーパーファミコン発売、米米CLUB「浪漫飛行」
・TC-RX77(1991年) 39,800円
千代の富士引退、CHAGE and ASKA「SAY YES」
・TC-RX79(1992年) 39,800円
MD(ミニディスク)が登場、中山美穂&WANDS「世界中の誰よりきっと」
・TC-RX711(1993年) 39,800円
細川内閣成立、class「夏の日の1993」
・TC-RX715(1994年) 39,800円
次世代ゲーム機戦争、広瀬香美「ロマンスの神様」
・TC-RX311(1995年) オープン価格
阪神・淡路大震災、Windows95、シャ乱Q「ズルい女」
・TC-RX300(1996年) 28,000円
たまごっち、華原朋美「I’m proud」
↑I’m proud時点(22歳)
↑25年後(47歳)…
・TC-RX1000T(1994年から2003年8月まで生産) オープン価格
・TC-RX2000T(2003年) オープン価格 (オートリバース機ではない)
六本木ヒルズ開業、宇多田ヒカル「COLORS」
TCM-200ではソレノイドを廃止して静音化、テープ窓点灯、電動で扉が閉まるなど、より使いやすくなった。
TC-RX70
・発売:1990年
・価格:39,800円
・メカデッキ:TCM-200D2
・ヘッド:LC-OFC巻線レーザーアモルファスヘッド
・大きさ:幅430x高さ125x奥行285mm
・重量:4.6kg
・消費電力:21W
TCM-200を採用した、最初のオートリバース機。
メカ部は向かって左。
動作状況は表示パネル内ではなく、操作ボタン上部のLEDで示す。
テープ種別は、LEDによる独立表示。
カセットホルダーは引き込み式(カセットスタビライザー)。
↑写真上部に引き込み機構が見える
表示部の右に表示モード切替ボタン(DISPLAY MODE)がある(フル表示/時間のみ/全消灯)。
AUTO REC LEVEL搭載。
関連:カセットデッキでの録音レベルの調節/調整と、ARL(Auto Rec Level)について
BIAS調整不可。
ヘッドホン端子はあるが、音量ツマミがない(=爆音)。
新メカ(TCM-200)となり、大きく変わったはずのTC-RX70に音量調整がないのは、ハマりやすい罠なので注意。
↑TC-RX70:右下のヘッドホン端子の上にあるのは音量ではなくBALANCE!
音量調整が付くのは、翌年(1991年)登場のTC-RX77からである。
関連:[SONY] ヘッドホン端子と音量調整が可能なオートリバース機 [カセットデッキ]
端子(ヘッドホンとマイク)は、金メッキではない。
表示部が小さく、レベルメーターが詰まっている。
↑TC-RX55からの流用?
操作ボタンが直線的で角ばっていて、デザイン的に古い。
表示部やボタン周辺に深い溝があり、ホコリが溜まりやすい。
AMS(オートマチックミュージックセンサー)が追加されたが、前後1曲のみ。
ダンパーは緑色(3-712-786-41 DAMPER, OIL)。
LINE IN/OUT端子は、背面左上部に位置(TC-RX77以降は背面左下部)。
TC-RX55から、消費電力が5Wも上がっている(16W→21W)。
時期的に、1989年発売のES機であるTC-K222ESG(59,800円)に、なんとなく似ている。
↑TC-K222ESG
関連:[SONY] ESシリーズの変遷と比較(ESG→ESL→ESA→ESJ→KA*ES) [カセットデッキ]
但し、TC-K222ESGはボタン内が光るが、TC-RX70はボタン外である。
TC-K222ESGとTC-RX70の価格差は2万円。
解説:TC-RX70
TC-RX77
・発売:1991年
・価格:39,800円
・メカデッキ:TCM-200R6
・ヘッド:PC-OCC巻線レーザーアモルファスヘッド
・大きさ:幅430x高さ123x奥行300mm
・重量:4.7kg
・消費電力:16W
TC-RX70の翌年に登場、価格は据え置き。
メカ部は向かって左。
TC-RX70と異なる点は、
操作ボタンの表面が丸みを帯び、古いデザインから少し脱却。
BIAS調整可能に。
ヘッドホン端子の音量調整が可能に。
この機種以降、ヘッドがPC-OCC巻線レーザーアモルファスヘッドに変更された。
動作状況やテープ種別はFL管内に格納され、操作ボタン上部のLEDは廃止された。
TC-RX70同様「CASSETTE STABILIZER」と記されているが、カセットホルダーが引き込み式ではなくなった。
カセットホルダーの材質も、単なるプラスチック。
そのためか、他機種とは異なり、カセットホルダーのヒンジ部の固定に金属凸部材とワッシャーが使われていない。
単なるプラスチックの凸なので、分解の際には注意しないと、カンタンに折れてしまうので注意。
底面の脚が、スポンジのないものに変更。
↑(左)TC-RX70の脚とTC-RX77以降の脚(右)
背面に電源ケーブルを束ねるための輪が付いた(TC-RX79以降も継続)。
↑プラスチック製の輪(モデルによっては黒い輪もある)
AMS(オートマチックミュージックセンサー)は、前後1曲。
ダンパーは緑色(3-712-786-01 DAMPER, OIL)。
LINE IN/OUT端子が、背面左下部に移動(TC-RX79以降も継続)。
消費電力が5W減少(21W→16W)。
相変わらず、端子(ヘッドホンとマイク)は金メッキではない。
TC-RX470やTC-K470といった、TC-RX77の派生モデルが海外には存在する。
関連:[SONY] TC-RX470とTC-K470の比較 [海外モデル]
解説:TC-RX77
TC-RX79
・発売:1992年
・価格:39,800円
・メカデッキ:TCM-200R10
・ヘッド:PC-OCC巻線レーザーアモルファスヘッド
・大きさ:幅430x高さ123x奥行300mm
・重量:4.7kg
・消費電力:16W
TC-RX77の翌年に登場、価格は据え置き。
メカ部は向かって左。
TC-RX77同様、カセットホルダーは引き込み式ではないが、材質が高剛性・高比重のファインセラミックコンポジット材となっている。
JFS(ジャストフェーダーシステム)が追加され、TC-RX77ではそこにあったDISPLAY MODEボタンが廃止された(リモコンでやるしかない)。
FL管に於いて、「JUST FADE OUT」の追加により、TC-RX77ではそこにあったDOLBY NRが表示できなくなった(ツマミで判別するしかない)。
相変わらず、端子(ヘッドホンとマイク)は金メッキではない。
TC-RX79以降、ダンパーは赤色(3-712-786-01 DAMPER, OIL)。
AMS(オートマチックミュージックセンサー)が、前後30曲となった(マルチAMS、TC-RX711以降で継続)。
TC-RX77とデザイン的に大差なく、大きさ、重量、消費電力も同じ。
解説:TC-RX79
関連:TC-RX79
TC-RX711
・発売:1993年
・価格:39,800円
・メカデッキ:TCM-200Rx(xは不明)
・ヘッド:PC-OCC巻線レーザーアモルファスヘッド
・大きさ:幅430x高さ125x奥行295mm
・重量:4.8kg
・消費電力:16W
TC-RX79の翌年に登場、価格は据え置き。
TC-RX7xから、大きくデザインが変わり、メカ部は中央となった。
# メカが中央になると、左右に取れる幅が狭くなるため、FL管が小さくなり、表示内容も小さくなる。
TC-RX7xとヘッド周辺の見た目が異なるが、性能は同じ、相互入替も可能。
前モデルのTC-RX79から、表示切替はリモコンでしかできなくなったが、TC-RX711からは、FL管が変わったことで、「時間のみの表示」が削除され、ON/OFFしかできなくなった。
↑(上)TC-RX711とTC-K710S(下)
消費電力は不変(16W)。
やっと端子(ヘッドホンとマイク)が金メッキになった。
次のTC-RX715以降ではBIAS調整が廃止されてしまうので、本機が最後のBIAS調整付きデッキであり、中古市場での需要が若干高い。
関連:TC-RX711
TC-RX715
・発売:1994年
・価格:39,800円
・メカデッキ:TCM-200Rx(xは不明)
・ヘッド:PC-OCC巻線レーザーアモルファスヘッド
・大きさ:幅430x高さ125x奥行295mm
・重量:4.8kg
・消費電力:16W
TC-RX711の翌年に登場、価格は据え置き。
メカ部は向かって中央。
デザインはTC-RX711とほぼ同じで、大きさ、重量、消費電力も同じ。
AUTO CAL(自動キャリブレーション)機能が追加。
AUTO REC(AUTO CAL、AUTO REC LEVELを含む、自動録音準備)が追加。
その一方で、BIAS調整は廃止されてしまった。
音質調整するような用途ではなく、自動で無難な録音ができるような方向性。
オートリバース機の、ある意味「最終段階」に到達した機種であり、オートリバース機としては、他機よりも中古市場での需要が高い。
関連:[SONY] TC-RX715のメイン基板 [1994年発売]
# 後に兄弟機のRX-1000Tが登場
関連:[SONY] TC-RX715とTC-RX1000Tの比較 [兄弟機]
関連:TC-RX715
TC-RX311
・発売:1995年
・価格:オープン
・メカデッキ:TCM-190RB12CJ
・ヘッド:SD(Super High Density=ハードパーマロイのSONYの呼称)ヘッド
・大きさ:幅430x高さ123x奥行310mm
・重量:3.8kg
・消費電力:17W
TC-RX715の翌年に登場。
デザインはTC-RX7xx系と同じだが、メカはTCM-200ではなく、廉価機用に開発されたTCM-190であり、ガチャガチャとうるさい。
扉が電動では閉まらず、手で押して閉める。
カセット窓は光らない。
FL管も異なり、ピークメーターが下部へ移動している(次のTC-RX300と同じ?)。
マイク端子が廃止。
ヘッドホン端子(金メッキ)はあるが、音量ツマミがない(=爆音)。
メカがTCM-190なため、カウンターは実時間(リニア)ではなく、単なる数字。
実時間(リニア)いうのは、分:秒表示のことで、当然、60秒に達すると、1分繰り上がる。
単なる数字の場合、分:秒ではなく、1カウント=1秒ではない。
60に達しても繰り上がらず、100で繰り上がる。
ヘッドがSDになった。
TC-RX715にあったAUTO REC(自動録音準備)は廃止。
TC-RX715にあったAUTO REC LEVELは廃止。
AUTO CAL(自動キャリブレーション)機能は残存。
DOLBY NR(B/C)、HX-PROも残存。
TC-RX715の後継ではなく、明らかな廉価機。
デザインは踏襲するも、電動扉ではない点に注意。
TC-RX300
・発売:1996年
・価格:28,000円
・メカデッキ:TCM-190RB12C
・ヘッド:SD(Super High Density=ハードパーマロイのSONYの呼称)ヘッド
・大きさ:幅430x高さ120x奥行310mm
・重量:3.5kg
・消費電力:19W
TC-RX311の翌年に登場。
価格が3万円以下と大きく下がり、型式が小さくなっていることからも分かるように、さらなる廉価機。
前面パネルにアルミを使っていたTC-RX311の前面パネルをプラスチックにし、コストダウンを図っている。
メカは廉価機用に開発されたTCM-190であり、ガチャガチャとうるさい。
当然、扉は手動式。
カセット窓は光らない。
前面パネルのプラスチック化により、デザインが変化、加えて、構造の簡素化(メカは前面パネルにネジで固定)により、部品点数及び組み立てコストの低減。
ヘッドホン端子はあるが、音量ツマミがない(=爆音)。
ヘッドホン端子は金メッキではない。
カウンターが実時間(リニア)ではない(単なる数字)。
消費電力が若干大きい(19W)のは何故?
AUTO CAL(自動キャリブレーション)機能は残存。
関連:[SONY] オートキャリブレーション(AUTO CAL) [TC-RX300]
DOLBY NR(B/C)、HX-PROも残存。
カセットデッキ最末期のモデルであり、パーツの集約が進んでおり、中身はスカスカ、重量は約3.5kg!
プラスチック丸出しの見た目、手動扉、窓は光らない、スカスカな本体、実時間ではないカウンター、と、所有する喜びはないが、熟成が進み過ぎた結果、安価な部品でも良い音が出せるようになったことと、カセット衰退時期で他機不在のため、上位機種と差を付ける必要がなくなったこともあって、音は良い。
これで十分、という人も多いのでは?
1996年発売と、比較的新しいモデルであるが、25年が経過しているので、ゴムベルト、ピンチローラーの交換が必要。
なお、TC-RX300は、2021年7月時点でも、SONYの公式サイトに掲載されているが…消し忘れ?
関連:TC-RX300 (SONY)
関連:TC-RX300
TC-RX1000T
・発売:1994年から2003年8月まで生産
・価格:オープン
・メカデッキ:TCM-200Rx(xは不明)
・ヘッド:レーザーアモルファスヘッド (巻線の種類は不明)
・大きさ:幅430x高さ125x奥行295mm
・重量:4.8kg
・消費電力:16W
TC-RX715をベースに、録音図書製作用に開発された機種(全国点字図書館協議会推奨)。
TC-RX715に、テープスピード変更機能を追加。
背面に、マイク/ライン入力のステレオ/モノラル切り替えスイッチがあるので、使用前にチェックしておくこと。
これがモノラルになっていると、当然ながらステレオ録音ができなくなる。
「全国点字図書館協議会推奨」から特殊な機種と思われがちだが、メタルテープ非対応(再生は可能)以外にはさほど劣る点はないので、TC-RX715よりも安価に手に入る本機はオススメ。
関連:[SONY] FL管と簡単な説明 [TC-RX1000T]
詳細は、以下記事参照のこと。
関連:[SONY] TC-RX715とTC-RX1000Tの比較 [兄弟機]
関連:TC-RX1000T
TC-RX2000T
本機はオートリバース機ではないが、流れで挙げておく。
・発売:2003年
・価格:オープン(39,800円前後)
・メカデッキ:TCM-200Rx(xは不明)
・ヘッド:P(パーマロイ)ヘッド
・大きさ:幅430x高さ125x奥行295mm
・重量:4.8kg
・消費電力:16W
TC-RX1000Tの後継機(全国点字図書館協議会推奨)。
TCM-200Rxのオートリバースの片方を無効にした、無理矢理な機種。
電動扉。
テープ窓は光る。
カウンターは実時間(リニア)。
ヘッドがパーマロイと、安価なものになった。
↑TC-RX2000Tのヘッド
ヘッドホン端子とマイク端子(モノラル)は金メッキ。
ヘッドホンボリュームあり。
オートリバースなし
オートキャリブレーションなし
BALANCEなし
録音はノーマル(TYPE I)のみの対応
そしてなんと、DOLBY NRもない!
流用により「全国点字図書館協議会推奨」としたTC-RX1000Tよりも、より「全国点字図書館協議会推奨」と言える機種?
関連:[SONY] TC-RX2000T(2003年発売) レビュー [全国点字図書館協議会推奨]
関連:TC-RX2000T
オススメ機種
メカが中央にあるセンターメカが気にならないなら、TC-RX715かTC-RX1000T。
昔からのユーザー等で、メカの左配置にこだわるなら、TC-RX70/TC-RX77/TC-RX79となるが、いずれも何かが欠落しており、中途半端。
・TC-RX70:FL管が狭い、FL管にDOLBY NRが出ない、音量調整不可、AMSは前後1曲
・TC-RX77:カセットホルダーが安物、AMSは前後1曲
・TC-RX79:FL管にDOLBY NRが出ない、DISPLAY MODEボタンが廃止、AMSは前後30曲
最後発のTC-RX79がマシだろうが、デザイン的にカセット全盛期(1980年代)の雰囲気を求めるなら、TC-RX70だろうね。
個人的には、TCM-190の機種(TC-RX311とTC-RX300)や、機能大幅減のTC-RX2000Tは避けたい。
ヘッドホンで聴く人は、ヘッドホン端子とボリュームの有無を確認すること。
ヘッドホン端子はあるが、音量調整不可の機種(TCM-200以降では、TC-RX70,TC-RX311,TC-RX300)があり、その場合、手持ちのヘッドホン自体にボリューム調整機能がなければ、爆音で聴くことになってしまう。
関連:[SONY] ヘッドホン端子と音量調整が可能なオートリバース機 [カセットデッキ]
繰り返すが、いずれも古い機種であり、ゴムベルトやピンチローラーの交換、アイドラーやエンコーダーのチェック等のメンテナンスが必須。
関連:[SONY] ゴムベルトの交換(型式と長さ) [カセットデッキ]
関連:[SONY] ピンチローラーの交換(型式と大きさ) [カセットデッキ]
関連:[SONY] アイドラーのギア欠け(X-3356-641-1) [カセットデッキ]
関連:[SONY] ロータリーエンコーダー(1-466-238-11,1-466-525-11)の分解と清掃 [カセットデッキ]
TC-RX7xは、ツマミのボリューム内部のグリスが固着し、異常に固いものが散見されるので、分解整備が必要。
・TC-RX70(1990年発売)
・TC-RX77(1991年発売)
・TC-RX79(1992年発売)
・TC-RX711(1993年発売)
・TC-RX715(1994年発売)
・TC-RX311(1995年発売)
・TC-RX300(1996年発売)
・TC-RX1000T(1994年から2003年8月まで生産)
・TC-RX2000T(2003年発売)
まともなカセットデッキはもう出ることはないだろうし、中古機種は故障/廃棄等で消えていくから、時間の経過とともに入手は増々困難になる(減る一方)。
ES機は価格高騰がひどいが、オートリバース機はそれほどでもないので、今のうちに、予備含め、程度の良い個体を数台、確保しておきたい。
関連:[SONY] 謎の異音、そして混迷へ [TC-RX1000T]
関連:[SONY] ESシリーズの変遷と比較(ESG→ESL→ESA→ESJ→KA*ES) [カセットデッキ]
関連:[SONY] 3ヘッド機対決(比較) [TC-K222ESJ,TC-K710S,TC-K700S]
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