[SONY] XO-3(1982年) [デッキレシーバー]
1982年に発売された、ステレオ・デッキレシーバーである、XO-3(エックス・オー・スリー)について。
↑XO-3(1982年) 59,800円
チューナー+アンプは「レシーバー」と呼び、カセットも加わると、「デッキレシーバー」となる。
ナウなヤング(死語)の間でブーム(同)のエアチェック(同)も、これ単体で可能だ。
1982年(昭和57年)のイベント
・SONYが世界初のCDプレーヤー「CDP-101」発売(1982年10月1日)
↑CDP-101 168,000円
・鈴木善幸首相退陣表明→中曽根康弘へ
・「森田一義アワー 笑っていいとも!」放送開始(→2014年3月31日放送終了)
・ホテルニュージャパン火災
・NECが「PC-9801」発売
・東北新幹線 大宮駅-盛岡駅間開業
・国鉄のリニアモーターカーが世界初の有人浮上走行実験に成功
・中央自動車道が全線開通
・米映画「E.T.」日本で公開
・森永製菓「おっとっと」発売
・電電公社がカード式公衆電話を設置、同時にテレホンカードも発売(電電公社は1985年4月1日に民営化されNTTへ)
・あみん「待つわ」
・岩崎宏美「聖母たちのララバイ」
・細川たかし「北酒場」
・松田聖子「赤いスイートピー」
・忌野清志郎+坂本龍一「い・け・な・いルージュマジック」
・嶋大輔「男の勲章」
・中森明菜「少女A」
・高樹澪「ダンスはうまく踊れない」
短波対応
チューナー(ラジオ)は、FM/AMだけでなく、短波も受信可能!
AMは、機器上ではMW(中波)と表記されているのが、時代を感じる。
特長
ローブースト/ハイブーストのサウンドプレイ。
3バンドのデッキレシーバー。
録音は簡単なワンタッチレコーディング、常に適正レベルになる自動レベル録音機構採用。
通常のFM/AMバンドに加え、短波も受信可能な3バンドチューナー部。
デッキ操作は軽快なソフトタッチオペレーション。
3ポジションオートテープセレクター。
ハイブースト、ローブースト回路。
動画
↑これは海外仕様機なので、FMが88-108MHzとなっている。
掲載カタログ
関連:[SONY] カセットデッキ 総合カタログ [1982年5月]
関連:[SONY] カセットデッキ 総合カタログ [1982年8月]
関連:[SONY] カセットデッキ 総合カタログ [1982年11月]
状況
電源は入り、モーター音がする。
モードを切り替えると、LEDも点灯する。
(前面にヘッドホンをつなぐ)
AMは受信できることがあるが、1局程度しか入らず、音が非常に小さい。
また、受信後に周波数を変え、再度戻すと、受信できない。
モーターは常時回転しているので、モーター音がする。
AUX(外部入力)は、音が聴こえるが、非常に小さい。
ということで、現状では、全く使い物にならない(=ゴミ)。
前面
モードは、
・TAPE
・PHONO(レコード)
・FM
・MW
・SW
・AUX/TV
で、ボタンを押し込む方式。
ボタンを押すと、他のボタンが戻るヤツね。
テープの操作は、ガッツリ押し込むものではないが、多少押し込む方式。
リバース機構はなく、片方走行。
テープ窓は光らない。
ドルビーNRのBタイプを搭載。
ローブースト(低音強調)とハイブースト(高音強調)機能あり。
テープ種別(ノーマル/クロム/メタル)は自動選択(オートテープセレクター)。
ヘッドホン端子あり、音量調整可能。
背面
アンテナ端子
FMは75Ωと300Ωに対応。
中波用のフェライトバーアンテナの長さは、約12cmで、多少可動する。
スピーカー端子
インピーダンス:8-16Ω
入出力端子
・プレーヤー(入力)
・予備/テレビ(入力)
・テープレコーダー(出力)
非連動のコンセント(250W以下)が1ツある。
内部(表)
ホコリだらけ!
天板に放熱用のスリットが開いているので、そこから入ったものである。
修理よりも先に、基板を取り出してホコリを除去するのが先?
前面のモードボタンより伸びる、スイッチのバー。
カセット部は、フライホイールの平ベルトが溶けて切れているので、動作しない。
もう片方の角ベルトは生きているようだが。
フライホイールにひび割れが見られる。
フライホイールのひび割れは、新しい機種にも発生している。
関連:[SONY] フライホイールの劣化(ひび割れ) [カセットデッキ]
モーター
マブチ EG-510ED-2B
12V 2400rpm CCW(反時計回転)
モーターの背面に、速度調整の穴は見当たらない。
チューナーのチューニングは糸掛け式。
本体の右側面に、糸が通っている。
ヒューズは切れていなかった。
1.25A、125V、1本。
内部(裏)
底板が外せるようになっているので、基板裏面へのアクセスは容易。
基板全域に渡り目視チェックをするも、ハンダ割れは見つからず。
基板裏面に部品が付いている箇所もある。
パターンに沿ってハンダが盛られている箇所が複数ある。
順序
AUX入力からの音も小さいということで、まずはここから着手することになろう。
その次は、カセット部。
最後にチューナーだが、上述した不穏な振舞もあり、ここ(チューナー)は困難を極めそう。
Q902の3本脚の発熱が少ないので、まずはこれが怪しいと思われるが…
ヒートシンクにネジ止めされ、放熱対策がされているということは、発熱が多い部品のはずだが、明らかに発熱が少ない。
三洋のトランジスタ(2SB507)かと思われる。
仕様
チューナー部:受信周波数
・FM:76-90MHz
・MW:522-1602kHz
・SW:3.9-9.8MHz
アンプ出力:20W+20W(EIAJ)
外形寸法:幅430x高さ120x奥行345mm
重量:6.9kg
消費電力:45W
製造打切年等
・製造打切年:1982年12月
・補修用性能部品保有期間:8年
・修理対応終了年:1990年12月
修理対応終了年から30年以上経過しており、SONYは修理を受けない。
関連:[SONY] 製造打切年/補修用性能部品保有期間/修理対応終了年 [オーディオ]
兄弟機
↑XO-5(1982年) 79,800円
FM/AM/SW
デッキ部は、2モーター・フルロジックのファインフェザータッチ・オペレーション。
メタルテープを含む3ポジションのオートテープセレクター、自動レベル録音機能(ALC)、巻き戻しが完了すると再生状態に移行するオートプレイ機構、一定の無録音部分が簡単に作れるオートスペース機構など、4つのオート機構を装備。
アンプ部は、余裕あるパワー(実効出力20W+20W)。
チューナー部は、プログラムの領域を広げるFM/AM/SWの3バンド。
その他、タイマースタンバイ・スイッチ、マイクミキシング回路、ドルビーNR・Bタイプ、プレーヤー入力端子などを装備。
外形寸法:幅430x高さ105x奥行400mm
重量:8.1kg
↑XO-5
1982年5月のカタログで「新製品」。
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↑XO-7(1982年) 105,000円
FM/AM プリセット可能
XO-5のグレードアップモデルだが、短波には非対応。
リニア電子カウンター搭載のデッキ部。
FM・AM各7局計14局プリセット機構付きクォーツロック・デジタルシンセサイザー方式のチューナー部、さらにパワフル(実効出力34W+34W)になったアンプ部。
外形寸法:幅430x高さ105x奥行395mm
重量:9.1kg
↑XO-7
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↑XO-1001(1982年) 128,000円
FM/AM プリセット可能
世界初のバーコードリーダー方式のプログラムタイマーを搭載。
タイマーは、インプットシートを擦るだけでOK。
FM・AM各8局のプリセットが可能。
1982年5月のカタログで「新製品」。
関連:[SONY] トランジスタ(2SD809)の故障 [TC-R502]
関連:[SONY] トレイが開かない(ヒューズ抵抗) [TC-RX70]
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