[SONY] ダンパー(ピストン)のゴムリング交換 [カセットデッキ]

2023年8月4日



カセットホルダーが「ガツン!」と出てくる「ロケットオープン」を直すための、交換用のゴムリング。

オーリング_TC-R502

経年劣化で、使われているゴムリングが固くなると、空気が漏れてしまい、ピストンの役割を果たすことができず、高速で開く「ロケットオープン」になってしまう。

「ロケットオープン」状態でも開閉は可能だが、「ガツン!」の衝撃により、負荷がかかる部分が折れてしまうことになるので、早期に修復しなければならない。

ゴムリングには、以下の「補修用のオーリング」が流用できる。

内径9.8mm×太さ2.4mm

TC-K555ESII(1984年)
TC-K333ESX(1987年)
TC-K333ESR(1988年)

3-575-392-00 RING, PISTON
↑3-575-392-00 RING, PISTON

関連:カクダイ オーリング 794-85-10A 内径9.8mm×太さ2.4mm

関連:SANEI オーリング PP50-10A 内径9.8mm×太さ2.4mm

同時期のES機も、同じくこれが使えるだろう(TC-K501ES除く)。

TC-K501ES

TC-K501ES(1985年)

3-312-441-00 RING, PISTON

サイズ不明

機種の時期的には上記ES機と同時期なのだが、パーツ番号が異なるので、サイズも異なる?

TC-FX380/TC-FX500R

TC-FX500R(1982年)
TC-FX380(1984年)

ゴムリング_TC-FX500R

パーツ番号不明

内径5.8mm×太さ1.9mm

TC-R502(1986年)
TC-R302(1986年)

ピストン機構_TC-R502

リング周辺を含めた一式が

X-3391-115-1 DAMPER ASSY

となっており、ゴムリング自体にはパーツ番号がない。

X-3391-115-1 DAMPER ASSY
↑X-3391-115-1 DAMPER ASSY

この箇所は、O(オー)リングではなく、特殊な形状のゴム(傘型)となっており、先端を閉じた注射器を引く要領で負荷を掛けている。

そのため、交換は不可能。

筒の内径は6.4mm。

なお、TC-R303(1987年)は、ホルダー構造が変わっており、回転式ダンパーとなっているので、ゴムリングはない。

回転式ダンパー

後になって、オイルが封じられた回転式ダンパーになったので、ロケットオープンは生じなくなった。

ダンパー_3-712-786-41 DAMPER_TC-RX70
↑TC-RX70(1990年)のダンパー

但し、稀にオイル漏れによりスカスカになっていることがある。

関連:[SONY] ゴムベルトの交換(型式と長さ) [カセットデッキ]

関連:[SONY] ピンチローラーの交換(型式と大きさ) [カセットデッキ]



Posted by nakamura