[SONY] ピンチローラーの交換(型式と大きさ) [カセットデッキ]

2023年6月1日

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ES機(左側)

ES機の送り側(左=サプライ側):外径11.5mm 幅8mm 軸内径2mm

TC-K222ESA(1991年発売)
TC-K222ESJ(1993年発売)

テープガイドを外し、軸を本体向かって奥から手前側に打ち抜く。

以下のような、穴を開けた木板の上で打ち抜くと楽。

送り側ピンチローラーの交換

軸をはめる場合は、本体向かって手前側から叩き込む。

外径10mmのピンチローラーも使えるが、11mmの方がワウ・フラッターが小さい。

TC-K222ESG(1989年発売)以降のESL/ESA/ESJ/KAxESはほぼ同じメカなので、ピンチローラーも共通。

TC-K222ESG/TC-K333ESG/TC-K555ESG
TC-K222ESL/TC-K333ESL/TC-K555ESL
TC-K222ESA/TC-K333ESA/TC-K555ESA
TC-K222ESJ/TC-K333ESJ/TC-K555ESJ
TC-KA3ES/TC-KA5ES/TC-KA7ES

関連:[SONY] ESシリーズの変遷と比較(ESG→ESL→ESA→ESJ→KA*ES) [カセットデッキ]

ES機(右側)/廉価3ヘッド機/オートリバース機

巻き取り側(右=テイクアップ側):外径13mm 幅8mm 軸内径2mm

元から付いている純正のサイズは 外径12.9mm 幅7.9mm 軸内径2mm なので若干小さいが、回転時の抵抗もなく問題ない。

廉価3ヘッド機は、ピンチローラーが右側の1個しかない。

TC-K700S(1993年発売)
TC-K710S(1995年発売)

オートリバース機は、左右の2個が必要。

TC-RX50(1988年発売)
・TC-RX51(1988年発売)
TC-RX55(1989年発売)
TC-RX70(1990年発売)
TC-RX77(1991年発売)
TC-RX79(1992年発売)
TC-RX711(1993年発売)
TC-RX715(1994年発売)
TC-WR705S(1994年発売)
TC-RX300(1996年発売)
TC-RX1000T(1994年から2003年8月まで生産)
TC-RX2000T(2003年発売)

関連:[SONY] TC-RXシリーズの変遷と比較 [オートリバース機]

正方向再生しか使わない場合、右側のピンチローラーが劣化してくるが、劣化の少ない左側と入れ替えて延命させるのも手。

TC-RX70(1990年発売)以降のRX7x/RX7xxは、ほぼ共通のメカ(TCM-200シリーズ)なので、ピンチローラーも共通。

関連:[SONY] メカデッキ(TCM-110/TCM-CMAY/TCM-170/TCM-200/TCM-190)について [カセットデッキ]

TC-RX300はメカが異なる(TCM-190)が、ピンチローラーは共通。

TC-RX2000TはTCM-200メカの片方を無効にしたものなので、ピンチローラーも同じ。

TC-RX2000T_カタログ
↑TC-RX2000T(2003年発売)

関連:[SONY] TC-RX2000T(2003年発売) レビュー [全国点字図書館協議会推奨]

1980年代の機種であるTC-FX500RTC-FX380も、同じサイズだった。

ピンチローラー一式_TC-FX500R
↑TC-FX500R(1982年)

ピンチローラー一式_TC-FX380
↑TC-FX380(1984年)

交換方法は、各々のページを参照のこと。

関連:[SONY] TC-FX500R(1982年発売)のレビュー [カセットデッキ]

関連:[SONY] TC-FX380(1984年発売)のレビュー [カセットデッキ]

1986年のTC-R502は、左右のピンチローラーが若干異なるが、左右ともこのサイズで問題ない。

灰軸と白軸_TC-R502
↑TC-R502(1986年)

関連:[SONY] TC-R502(1986年発売) レビュー [カセットデッキ]

1989年のTC-K500Rも、左右のピンチローラーが若干異なるが、左右ともこのサイズで問題ない。

ピンチローラー_TC-K500R
↑TC-K500R(1989年)

関連:[SONY] TC-K500R(1989年発売)のレビュー [カセットデッキ]

AZGIANTの中華ピンチローラーは、

幅が8.2mmと長いので、ピンチローラー受けに入れると回らないことはないが、明らかにピンチローラー受けと接触しており、回すと抵抗がある。

AZGIANTの中華ピンチローラー

この抵抗をなくすには、プラスチックの両端をヤスリで少し削る必要があるが、ピンチローラーのゴムには中央に山があるので、山が中央になるよう、左右均等に削らなければならない。

他にも、中華には真鍮製のピンチローラーもあるが、こちらは削る必要はない。

新しい機種でピンチローラーのゴムが生きていても、軸が腐って不良になるので、交換するのが妥当。

関連:[SONY] ピンチローラーの軸の劣化 [カセットデッキ]

劣化したピンチローラーでも、アルコールで掃除すると使えるように思えるが、ワウ・フラッターが悪く、最悪の場合、テープを巻き込むことがあるので、被害が出る前に交換しておきたい。



金属軸(長さ11.9mm、太さ1.9mm)を紛失した場合は、同様の軸が入手可能。

ピンチローラーの軸

関連:2x12mm (AliExpress)

5本セットで、送料込で250円前後(2022年11月)。

TC-R502(1986年)など、古い型によっては、軸が長い場合があるので、紛失する前に測っておくと良いだろう。

ピンチローラーの交換後は、テープ速度の調整と、アジマス調整を行う。

関連:[SONY] キャプスタンモーター(MMI-6S2LKS/MMI-6S2LK/MMI-6H2LWK) [カセットデッキ]

関連:カセットデッキのアジマス調整の方法

関連:カセットデッキのアジマス調整用ネジの場所

関連:[SONY] ゴムベルトの交換(型式と長さ) [カセットデッキ]

関連:[SONY] カセットデッキの修理について [サービスセンター]



Posted by nakamura