[SONY] DATデッキ一覧とテープの価格変遷 [Digital Audio Tape]
SONYのDAT(Digital Audio Tape)デッキの一覧。
何れの機種も、固着するグリス、欠けるギア、割れて脱落するギア固定用の留め具、液漏れするコンデンサ、加水分解でボロボロになって散り、ドラムヘッドを破壊するスポンジクリーナー等の「ソニータイマー」により斃れ、廃棄され消滅していった…
発売時期と価格
・DTC-1000ES(1987年) 200,000円 幅470mm
ソニーのDATデッキ1号機
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・DTC-500ES(1988年) 160,000円
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・DTC-M100(1988年) 129,500円
DTC-500ES(幅470mm)をミニコンポサイズ(幅390mm)にしたもの
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・DTC-300ES(1989年) 110,000円
↑DTC-300ES
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・DTC-55ES(1990年) 98,000円
↑DTC-55ES
DTC-55ESを含んでこれ以降、CDからのデジタル録音が可能になった。
関連:[SONY] DTC-55ES(1990年発売)のレビューと修理 [DAT]
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・DTC-1500ES(1991年) 300,000円
↑DTC-1500ES
30万円!
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・DTC-77ES(1991年) 160,000円
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・DTC-57ES(1991年) 88,000円
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・DTC-2000ES(1993年) 200,000円
DTC-1500ES(30万円)よりも安い。
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・DTC-59ES(1993年) 95,000円
SBM(スーパービットマッピング)デジタルフィルターが追加されたDTC-59ESJが後に出る。
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・DTC-690(1993年) 75,000円
最廉価機種
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・DTC-A7(1993年) 99,800円
業務用
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・DTC-ZA5ES(1995年) 130,000円
SBM搭載
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・DTC-59ESJ(1995年) 95,000円
SBM搭載
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・DTC-790(1995年) 75,000円
最廉価機種
SBM搭載
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・DTC-A8(1995年) 115,000円
SBM搭載
業務用
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・DTC-ZE700(1996年) 80,000円
SBM搭載
DTC-790の翌年に発売されたDTC-ZE700は、DTC-790と中身は同じだが、見た目をゴールドで豪華「風」にした結果、
↑DTC-ZE700(1996年) 80,000円
価格は5,000円アップの80,000円という謎の事案が発生(笑)
SBM
1995年発売の機種から、SBM(スーパービットマッピング)デジタルフィルターが追加された。
SBMデジタルフィルターにより、可聴帯域内に均一に分布する量子化ノイズを人の聴感特性上耳につきにくい高域へシフトするとともに、通常は切り捨てられる下位4ビットの情報をノイズシェイピングの原理を利用して上位16ビットへ繰り込み、大幅なノイズ低減を実現しています。
また、SBMデジタルフィルターでは、内蔵のデシメーションフィルター部で折返し雑音を低減するとともに、SBM部でデシメーションフィルターから出力される24ビットデータの情報量を、ほぼそのまま16ビットデータに変換し、高品質な録音を実現しています。
とのことだが、聴いて差が分かるのかは不明(笑)
なお、1995年2月に、SBMアダプター「SBM-1」が発売された。
・マイクでの生録、LINE入力での録音をSBM処理して録音できるようになります。
・お手持ちのDATデッキやDATウォークマンをSBM機能搭載機にグレードアップできます。
価格は税別40,000円…高い!
参考:寸法と重量、消費電力
DTC-1000ES(1987年) 200,000円
・幅470(サイドウッド取外時 430mm)x高さ100x奥行420mm
・12kg
・32W
DTC-500ES(1988年) 160,000円
・幅470(サイドウッド取外時 430mm)x高さ115x奥行405mm
・9.7kg
・38W
DTC-M100(1988年) 129,500円
・幅390(サイドウッド取外時 355mm)x高さ106x奥行402mm
・8.2kg
・34W
DTC-300ES(1989年) 110,000円
・幅430x高さ115x奥行330mm
・8.2kg
・29W
DTC-55ES(1990年) 98,000円
・幅430mm 幅430x高さ115x奥行330mm
・7.5kg
・28W
DTC-1500ES(1991年) 300,000円
・幅470(サイドウッド取外時 430mm)x高さ145x奥行380mm
・17.5kg
・46W
DTC-77ES(1991年) 160,000円
・幅470(サイドウッド取外時 430mm)x高さ135x奥行350mm
・11kg
・33W
DTC-57ES(1991年) 88,000円
・幅470(サイドウッド取外時 430mm)x高さ125x奥行350mm
・8.2kg
・24W
DTC-2000ES(1993年) 200,000円
・幅470x高さ135x奥行380mm
・12.5kg
・46W
DTC-59ES(1993年) 95,000円
・幅470x高さ110x奥行350mm
・6.6kg
・27W
DTC-690(1993年) 75,000円
・幅430x高さ110x奥行350mm
・5kg
・26W
DTC-A7(1993年) 99,800円
・幅430x高さ128x奥行325mm
・7kg
・24W
DTC-ZA5ES(1995年) 130,000円
・幅430x高さ122x奥行350mm
・7.5kg
・32W
DTC-59ESJ(1995年) 95,000円
・幅470x高さ110x奥行350mm
・6.6kg
・28W
DTC-790(1995年) 75,000円
・幅430x高さ122x奥行355mm
・5kg
・23W
DTC-A8(1995年) 115,000円
・幅430x高さ125x奥行350mm
・6kg
・30W
DTC-ZE700(1996年) 80,000円
・幅430x高さ106x奥行350mm
・5kg
・23W
価格の最大:300,000円(DTC-1500ES)
価格の最小:75,000円(DTC-690、DTC-790)
参考:最大と最小
・価格の最大:300,000円(DTC-1500ES)
・価格の最小:75,000円(DTC-690、DTC-790)
・幅の最大:470mm(サイドウッド含む)、430mm(サイドウッド含まず) ← 多機種
・幅の最小:390mm(サイドウッド含む)、355mm(サイドウッド含まず) ← DTC-M100
・高さの最大:145mm(DTC-1500ES)
・高さの最小:100mm(DTC-1000ES)
・奥行の最大:420mm(DTC-1000ES)
・奥行の最小:325mm(DTC-A7)
・重量の最大:17.5kg(DTC-1500ES)
・重量の最小:5kg(DTC-690、DTC-790、DTC-ZE700)
・消費電力の最大:46W(DTC-1500ES、DTC-2000ES)
・消費電力の最小:23W(DTC-790、DTC-ZE700)
SONYのDATデッキ1号機であるDTC-1000ESは、意外にも高さは最小であるが、奥行が最大。
↑DTC-1000ES(1987年) 200,000円
DTC-1500ESは高さが最大で、重量も最大。
↑DTC-1500ES(1991年) 300,000円
そして価格も最高!
テープの価格
1987年3月(DTC-1000ES登場)時点での、DATテープの価格(税別)。
・DT-46(46分):1,200円
・DT-60(60分):1,400円
・DT-90(90分):1,700円
・DT-120(120分):2,000円
この時は消費税は無く、1989年4月1日に3%で実施される。
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1987年12月時点での、DATテープの価格(税別)。
・DT-46(46分):1,200円
・DT-60(60分):1,400円
・DT-90(90分):1,700円
・DT-120(120分):2,000円
この時も消費税は無く、1989年4月1日に3%で実施される。
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1990年7月時点での、DATテープの価格(税別)。
・DT-46R(46分):1,100円
・DT-60R(60分):1,300円
・DT-90R(90分):1,590円
・DT-120R(120分):1,880円
・DT-10CL(クリーニングテープ):1,400円
この時の消費税率は3%である。
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1993年2月時点での、DATテープの価格(税別)。
・DT-46RN(46分):1,000円
・DT-54RN(54分):1,100円
・DT-60RN(60分):1,200円
・DT-74RN(74分):1,300円
・DT-90RN(90分):1,400円
・DT-120RN(120分):1,600円
・DT-10CL(クリーニングテープ):1,400円
この時の消費税率は3%である。
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1993年10月時点での、DATテープの価格(税別)。
・DT-46RN(46分):1,000円
・DT-54RN(54分):1,100円
・DT-60RN(60分):1,200円
・DT-74RN(74分):1,300円
・DT-90RN(90分):1,400円
・DT-120RN(120分):1,600円
・DT-10CL(クリーニングテープ):1,400円
この時の消費税率は3%である。
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1994年5月時点での、DATテープの価格(税別)。
・DT-46RN(46分):1,000円
・DT-54RN(54分):1,100円
・DT-60RN(60分):1,200円
・DT-74RN(74分):1,300円
・DT-90RN(90分):1,400円
・DT-120RN(120分):1,600円
・DT-10CLA(クリーニングテープ):1,400円
この時の消費税率は3%である。
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1996年2月時点での、DATテープの価格(税別)。
・DT-46RA(46分):800円
・DT-54RA(54分):850円
・DT-60RA(60分):950円
・DT-74RA(74分):1,000円
・DT-90RA(90分):1,050円
・DT-120RA(120分):1,200円
・DT-10CLA(クリーニングテープ):1,400円
消費税率が、翌年(1997年)の4月1日から5%となった(by 橋本龍太郎)。
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1997年10月10日、信頼性を追求したDATカセットテープ「ES」シリーズ 発売。
・DT-60RB:1,050円
・DT-120RB:1,300円
関連:信頼性を追求したDATカセットテープ「ES」シリーズ 発売 (SONY, 1997年9月10日)
この時の消費税率は5%である。
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1999年6月時点での、DATテープの価格(税別)。
・DT-60RB(60分):1,050円
・DT-120RB(120分):1,300円
・DT-46RA(46分):800円
・DT-54RA(54分):850円
・DT-60RA(60分):950円
・DT-74RA(74分):1,000円
・DT-90RA(90分):1,050円
・DT-120RA(120分):1,200円
・DT-10CLD(クリーニングテープ):1,400円
末尾が「RB」のものは「ESシリーズ」であり「プログレードテープを採用」とのことだが、デジタルにプログレードも否もあるのか?
この時の消費税率は5%である。
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1997年7月時点での、DATテープの価格(税別)。
・DT-46RA(46分):800円
・DT-54RA(54分):850円
・DT-60RA(60分):950円
・DT-74RA(74分):1,000円
・DT-90RA(90分):1,050円
・DT-120RA(120分):1,200円
・DT-10CLA(クリーニングテープ):1,400円
この時の消費税率は5%である。
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テープの価格は徐々に下がっているが、クリーニングテープは絶対に下げない!
テープの入手性
最後までDATテープを製造していたSONYだが、2015年6月を以って生産を終了、DATテープを製造しているメーカーは国内・国外問わず、全くない状態。
未使用品のDATテープは、オークションやフリマで入手可能であるが、高額。
中古を買うか、パソコン用のDDSテープ(Digital Data Storage)で代用するかだが…
DDSテープのDATでの利用に関しては、以下記事を参照のこと。
関連:[SONY] DTC-790のレビューと修理 [DAT]
関連:[SONY] DTC-790/DTC-690/DTC-ZE700のLED化 [DAT]
関連:[SONY] MD/DAT/カセットデッキ 総合カタログ [1994年10月]
関連:[SONY] カセットデッキ/DATデッキ 総合カタログ [1996年10月]
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