[SONY] TC-RX77(1991年発売) レビュー [カセットデッキ]
動作動画
関連:[SONY] TC-RX77(1991年発売) [39,800円]
TC-RX77
・発売:1991年:CHAGE and ASKA「SAY YES」
・価格:39,800円
・メカデッキ:TCM-200R6
・キャプスタンモーター:MMI-6S2LK
・ヘッド:PC-OCC巻線レーザーアモルファスヘッド
・大きさ:幅430x高さ123x奥行300mm
・重量:4.7kg
・消費電力:16W
TC-RX70(1990年)の翌年に登場したオートリバース機、価格は据え置き。
メカ部は向かって左。
前面パネル
・TIMER
・DIRECTION
・COUNTER(RESET/MEMORY)
・MPX FILTER
・REC LEVEL
・BALANCE
・BIAS
・DOLBY NR(B/C)
・MICROPHONE(L/R)
・DISPLAY MODE
・FADER
・ARL(Auto Rec Level)
・HEADPHONES
・PHONE LEVEL(音量調整可能)
背面
・LINE IN(L/R)
・LINE OUT(L/R)
解説
操作ボタンの表面が丸みを帯び、前機種(TC-RX70)の古いデザインから脱却。
BIAS調整が可能になった。
ヘッドホン端子の音量調整が可能になった。
ヘッドがPC-OCC巻線レーザーアモルファスヘッドに変更された。
関連:[SONY] LC-OFC/PC-OCC巻線レーザーアモルファスヘッド [カセットデッキ]
動作状況やテープ種別はFL管内に格納され、操作ボタン上部のLEDは廃止された。
TC-RX70では引き込み式だったカセットホルダーが、引き込み式ではなくなった。
↑TC-RX70の、カセットホルダーの引込機構
双方とも「CASSETTE STABILIZER」とあり、同じように見えるが…
↑(左)TC-RX70とTC-RX77(右)
TC-RX70にはあった引込機構が、TC-RX77にはない!
↑(左)TC-RX70とTC-RX77(右)
カセットホルダーの材質も、単なるプラスチック。
そのためか、他機種とは異なり、カセットホルダーのヒンジ部の固定に金属凸部材とワッシャーが使われていない。
単なるプラスチックの凸なので、分解の際には注意しないと、カンタンに折れてしまうので注意。
底面の脚が、スポンジのないものに変更されたが、
↑(左)TC-RX70の脚とTC-RX77以降の脚(右)
ロットによっては、TC-RX70の脚が使われているものがある。
側面のゴム(振動対策)がなくなった。
背面に電源ケーブルを束ねるための輪が付いた(TC-RX79以降も継続)。
↑プラスチック製の輪(モデルによっては黒い輪もある)
LINE IN/OUT端子が、背面左下部に移動。
AMS(オートマチックミュージックセンサー)は、TC-RX70同様、前後1曲。
ダンパーは、TC-RX70同様、緑色。
↑3-712-786-01 DAMPER, OIL
TC-RX70と比べ、消費電力が5W減少(21W→16W)。
相変わらず、端子(ヘッドホンとマイク)は金メッキではない。
引込機構廃止やゴム省略等、メカが新しくなった直後のTC-RX70に比べ、各所にコストダウンが見られる。
その一方で、FL管の刷新やPHONE LEVELの追加など、使い勝手は上がっている。
カセットリッド
上述のように、ヘッドが変更となったため、前機種のTC-RX70では「LASERAMORPHOUS HEAD」の前にあった「LC-OFC」の表記が、TC-RX77では消えた。
関連:[SONY] LC-OFC/PC-OCC巻線レーザーアモルファスヘッド [カセットデッキ]
FL管(蛍光表示管)
TC-RX70に比べ、格段に大きくなり、情報量も増えた。
LEDで管外表示であった、テープ種別や動作状況が、FL管内に入った。
内部
オーディオ用コンデンサ
PB(PlayBack)
・C118 ELNA 50V 10uF
・C218 ELNA 50V 10uF
POWER
・C708 ELNA 25V 4700uF
オペアンプ
PB(PlayBack)
・IC301 NEC C4570C (PB EQ AMP)
・IC305 JRC RC4558P (AMS AMP)
・IC306 JRC RC4558P (METER AMP)
ヘッドホン
・IC601 三菱 M5218AL (HEADPHONE AMP) 4本×2列ではない
後継のTC-RX79ではELNAであるC703が、TC-RX77ではELNAではない。
↑中央がC703
調整
METER LEVEL単体の調整はできず、PB(PlayBack) LEVELで調整することになる。
リサジュー図形
アジマス調整後のリサジュー図形。
製造打切年等
・製造打切年:1992年3月
・補修用性能部品保有期間:8年
・修理対応終了年:2000年3月
修理対応終了年から20年以上経過しており、SONYは修理を受けない。
関連:[SONY] 製造打切年/補修用性能部品保有期間/修理対応終了年 [オーディオ]
海外機
・TC-RX77ES
ES付きの方が、メタルテープ時の周波数特性が良い。
・TC-RX77:25Hz-19kHz ±3dB, IEC
・TC-RX77ES:20Hz-20kHz ±3dB, IEC
TC-RX77とTC-RX77ESの外観上の違いは、
・カセットリッド(TC-RX77ESはESL風の光沢のあるもの)
・TC-RX77ESは、前面のマイク端子とヘッドホン端子が金メッキ
・TC-RX77ESには、右下に「ES」のロゴがある
やはり海外では、安易に「ES」を振りすぎ!
TC-RX470やTC-K470といった、TC-RX77の派生モデルが、海外には存在する。
後継機
関連:TC-RX79(1992年発売)
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