[Quansheng] UV-K5系受信機の送信禁止化 [EGZUMER]

2024年12月1日



EGZUMER

有志であるEGZUMER氏が作成したファームウェアがあり、無料である。

EGZUMER_v0.22

これを入れ、送信禁止化し、受信機としてのみ使用できるようにする。

各部名称

モデルにより外観の差はあるが、ほぼ同じである。

正面図_UV-K5

向かって左側面には、3つのボタンがある。

側面図_UV-K5

前頁でも書いたが、USB-Cポートがあるモデルでも、それは充電専用であり、通信には使えない。

ファームウェアの書き換え

USBプログラミングケーブルをパソコンに挿す。

USBプログラミングケーブル

Windows11の場合、ドライバーは自動で入るので、付属のCD-ROMは不要。

PTTボタンを押しながら電源を入れる。

液晶画面には何も表示されないが、上部の白色LEDが点灯する。

USBプログラミングケーブルの2ピン側を、本体側面のプログラミング端子に「シッカリと奥まで♪」挿す。

https://github.com/egzumer/uv-k5-firmware-custom/releasesにアクセス。

2024年10月時点でのファームウェアの最新版は、v0.22(2024-01-29)。

シリアルポートへの接続を要求しています

「FLASH WITH A BROWSER」をクリックして進める。

Flasher

ファームウェアの書き換え中は、白色LEDが点滅する。

UV-K5(8)もUV-K5(99)も、やり方は全く同じであり、型式の選択すら不要。

UV-K5,UV-5R PLUS,UV-K5(8),UV-K5(99),UV-K6の全て、同じ方法で書き換え可能。

従来、このようなものは、フラッシュするためのソフトウェアを起動し、ファームウェアを読み込ませて書き換えるのだが、ブラウザからできる、この簡単さ!

ブラウザなので、ソフトウェアのOS対応が不要であり、MacやLinuxでも書き換えが可能なのかは知らない。

送信禁止化

ファームウェアの書き換え後に、PTTボタンとF1ボタンを押しながら電源を入れる。

「RELEASE ALL KEYS」と表示されるので、ボタンから手を放す。

「M」ボタンを押すと、通常は60までしかないメニューが、69まで出現する(隠しメニュー)。

上下ボタンを押し、61番目の「F Lock」を選んで「M」ボタンを押す。

上下ボタンで「DISABLE ALL」を選んで「M」ボタンを押して決定する。

DISABLE ALL

これで、送信禁止は完了だ。

アンテナ

標準添付のアンテナでは受信が良くない場合、アンテナを交換すると改善することがある。

本機のアンテナ端子はSMAのオス(SMA-M)であり、日本とは逆である。

SMA-M
↑中央に針がある

なので、SMA-F(メス)のアンテナか、変換コネクタを用意する必要がある。

エアバンドを聴く場合、以下のアンテナを入手し、屋外に設置すると良い。

Nagoya UT-106UV

アンテナ側がSMA-F(メス)なので、変換コネクタは不要だ。

関連:Nagoya UT-106UV

BNCのアンテナを使う場合は、以下の変換コネクタを使う。

SMA-F to BNC-F

関連:SMA-F to BNC-F

SMAはアンテナをクルクル回す必要があるが、BNCはロック部分のみが回るのでクルクル回す必要がないが、最近の無線機の小型化により、BNCは廃され、SMAに置き換わっている。

エアバンド向きのアンテナである、第一電波工業のSRH1230を持っているのだが、

SRH1230

これはSMA-M(オス)なので、そのままでは付けることができない。

以下のような、両端がSMA-F(メス)の変換コネクタを使うと装着可能になる。

SMA-F to SMA-F

関連:SMA-F to SMA-F

SMA-F to SMA-Fを挟むコトで、

UV-5R PLUS with SMA-F to SMA-F

SRH1230を付けることができた。

UV-5R PLUS with SRH1230

カメラに良いレンズ付けないと写真の質が落ちるのと同様で、適したアンテナを使わないと、受信の質が落ちてしまう。

標準添付のアンテナは最低限のものなので、外へ出て受信するか、室内で使うならUT-106UVのような車載用のアンテナを外に出して受信しよう。

FMラジオの受信

FM放送専用のチップ(BK1080)が載っており、FMラジオの受信が可能。

90.0-94.9MHzのFM補完放送(ワイドFM)にも対応している。

当然ながら、受信にはアンテナが必要で、標準添付のアンテナでも受信できるが、環境や局によっては受信できないこともある。

FMラジオ以外、かつ、スキャンが止まっている状態で「0」を長押しすると、FM放送の受信となる。

スキャン中の場合は「EXIT」を押して止める。

初回のFM放送受信時には、周波数範囲が87.5-108MHz(海外仕様)となるが、「1」を長押しすると「76-108M」「76-90M」「64-76M」に切り替えができる。

この周波数範囲の切り替えは、EGZUMER v0.22から追加された。

日本に適した「76-95M」はないのかということだが、BK1080の仕様であり、EGZUMER氏が決めたものではない。

VFOモードとメモリーモードは「3」の長押しで切り替える。

メモリーの選択は上下ボタンで可能。

FMラジオの周波数は編集ソフト(CHIRP_egzumer.exe)の設定タブ>FM Radioで登録可能。

Ch 1 – Ch 20までの20局の登録ができるが、放送局名は登録不可。

「*(SCAN)」を長押しすると、「A-SCAN」(自動スキャン)が開始されるが、登録した内容がスキャンした結果に置き換えられてしまうので注意!

FMラジオの受信中に「EXIT」を押すと、FMラジオモードは終了する。

関連:FM broadcast radio receiver

FMラジオ以外のスケルチ待機状態からFMラジオに切り替えると、音声が入った際にそちらに切り替わり、スケルチがオンになると、再びFMラジオに切り替わる。

FMラジオを聴いている状態で電源を切り、再度電源を入れると、FMラジオの状態では復帰しないので、本機をFMラジオ主体として使うには少し面倒であるが、スケルチのオン(=無音)状態の間をFMラジオで埋められるのは素晴らしいとは思わんかね?(大佐)

なお、本機は中波放送(日本でのAM放送)には対応しない。

アイコムのIC-R6のように、中波の周波数(500-1700kHz)に対応し、フェライトバーアンテナを内蔵していれば、普通のラジオとしても使えたのだが、そのためには、四千年では足りず、中国五千年の歴史が必要である(=日本滅亡、中華による併合後)。

次の記事では、編集ソフトを導入し、パソコンで周波数の登録や本体の設定を行う。

次頁:[Quansheng] UV-K5系受信機の編集ソフトと本体の設定 [CHIRP_EGZUMER]

前頁:[Quansheng] UV-K5(8),UV-K5(99),UV-K6の入手レビュー [受信機]

関連:[Quansheng] UV-K5系受信機の使い方や注意点 [EGZUMER]



Posted by nakamura