[SONY] SRS-55(スピーカー)と改造 [BeSIDE]

2023年5月22日



SONYのスピーカー「BeSIDE – ACTIVE SPEAKER SYSTEM」の1機種(BeSIDE55)で、SRS-57やSRS-58などと同系統。

前面斜め上_SRS-55

SRS-55

・サイズ:幅68×奥行121×高さ169mm
・出力:6W(3W+3W)
・スピーカー:50mm
・パッシブラジエーター:50mm
・インピーダンス:4Ω
ACアダプター:AC-161(6V 800mA=400mA×2本) センターマイナス
・電池駆動可能
・色:ブラック/ホワイト

SRS-55の登場時期はハッキリしないが、1988年から1991年あたりに売られていた模様。

SRS-55

1989年4月の「AV関連商品 総合カタログ」に掲載されている。

年代的に、ナウな(死語)ヤング(死語)が、ゴキゲンな(死語)サウンドをアウトドアでウォークマンやディスクマン(死語)で聴いていたのかな?

# 後継のSRS-57が1992年2月のカタログに掲載されている。

SONYのロゴ(エンブレム)も、しっかりと別部品だ!

SONYのロゴ_SRS-55

前面下部に、POWERランプ、DBB(DYNAMIC BASS BOOST:重低音)ボタン、音量調整あり。

前面下部_SRS-55

高さが169mmなので、CDP-S35(高さ82.5mm)とMDS-S37(高さ83mm)を重ねた場合(165.5mm)に、ほぼ同じ高さとなる。

今のスピーカーとは異なり、左右が全く同じ(L/Rの明示もない)で、基板も両方に入っているのだが、この弊害が…(後述)

ステレオケーブルの先端は、両方とも金メッキで、SONYのロゴ入り!

ステレオケーブル_SRS-55

底面のラベル。

底面_SRS-55

電池で使うには、両方に電池を入れる必要があり、しかも片方あたり単二4本、両方で合計8本て…

電池ケース_SRS-55

電池ケースのフタにあるスポンジは、経年劣化でボロボロの極みである(笑)

スポンジ_SRS-55

電池寿命:ソニーのアルカリ電池で60時間。

背面下部に、DIRECT(OFF)/AMP(ON)のスイッチがある。

背面下部_SRS-55

OFFにすれば、電力不使用だが、アンプによる増強がない(パッシブ)ため、当然音は小さい。

この「DIRECT(OFF)/AMP(ON)」が、電源ボタンということになるのだろう。

ON/OFFが裏面なのは不評だったのか、SRS-57では前面に移った。

正面から見ると、ネット越しに透けて見えるが、

前面下部_SRS-55

上部にあるのがパッシブラジエーター(50mm)で、スピーカー(50mm)は下部だ。

スピーカーとパッシブラジエーター_SRS-55

SP1 1-503-470-31 SPEAKER 4Ω 3W JAPAN

スピーカー_SRS-55
↑スピーカーは紙!

パッシブラジエーター_SRS-55
↑パッシブラジエーター

1-503-469-11 JAPAN

重量があることと、底部にはゴム脚があるので、不用意に動くことはないが、底面に粘着性のある耐震マット(ダイソーで買える)を貼ると、確実に固定できる。

耐震マット

左右間のケーブルは脱着式で、片方だけでも鳴るので、ラジオやテレビの手元スピーカーにも使えるだろう。

ACアダプター(AC-161)

左右両方に給電する必要があるので、2又のACアダプター(AC-161)を使用する。

AC-161

AC-161(6V 800mA=400mA×2本)

AC-161

プラグ径は、φ5.5mmだ。

極性はセンターマイナス(SONY機によくある)なので注意!

SRS-55を改造してUSB給電にする場合など、極性に留意する必要がある。

USB化の改造

令和時代に於いて、ACアダプターでもないだろう?ということで、電源をUSBから取れるように改造する。

# 電池でも使わない(笑)

昇圧基板を使い、USBの5Vを6V(1.2倍)に上げればOK。

昇圧基板

聴く音量にもよるが、最大650mAなので、USB初期の500mAだと厳しいかもしれないので、1A以上の供給が安全。

基板のDCジャックに触れるのではなく、電池からのINにつなげた方が楽。

J2 1-507-563-00 JACK, DC

基板図_SRS-55

背面には電池格納のためのスペースがあるので、昇圧基板の格納も容易だ。

各自の設置状況により、左右のどちらが上流側(再生機側)かを確定させ、上流側に昇圧基板を仕込む。

左右間のケーブルが長すぎる場合は、切って詰めたり、左右の脱着が不要な場合は、切って詰めた上で、反対側の基板に「直結」させてもよいだろう。

改造案①

SRS-55の内部に、ダイソーの300円スピーカーを組み込むか…


関連:[ダイソー] 300円スピーカー(開封/分解) [daiso]

スピーカー自体は合わないので、SONYのものをそのまま使う。

両者とも、インピーダンスが同じ4Ω!

# ダイソーのは外箱に6Ωとあるが、実測は4Ωとのこと。

SRS-55の筐体(ケース)には余裕があるので、

300円スピーカーの欠点である

・ボリュームが裏面
・電源スイッチがない

という問題も、同時解消できるかもしれない。

基板_SRS-55
↑SRS-55の基板

・SONYの基板のパターンをカットし、前面のボリューム(RV1)を流用する
・DBBボタン(S2)を電源スイッチとする

RV1 1-238-144-11 RES, VAR, CARBON 5K

S2 1-571-488-11 SWITC, PUSH (1 KEY)

SONYのVR(可変抵抗)は5kΩ、ダイソーのVRは50kΩで合わないし、SONYのは2連でもない…

・可変抵抗が2連ではないので、利用は困難。
・両方に入電が必要なので、面倒。

さらに、基板に触れている間にDBBボタン(スイッチ)が何故か崩壊し、摺動子が露出、組み直そうにも微細で困難、摺動子が変形、修復不可となる事案!

スイッチ崩壊_SRS-55

ということで、本案は却下!

改造案②

ダイソーの300円スピーカーの基板と、本機(SRS-55)を組み合わせることにする。

EST-8002AC
↑EST-8002AC

本基板はEST-8002ACだが、ロットによって違うものもあるようだ。

ここで、ステレオ入力のL/Rが逆になっている事案に気付く(ダイソー品質)。

300円SPの基板をSRS-55に格納しようかと考えたが、ボリュームがうまく固定できないので、300円SPのケースを「コントローラー」として使うことにした。

300円SPのスピーカーとSRS-55のスピーカーの直径は同じだが、

SRS-55と300円SP
↑(左)SRS-55と300円SP(右)

300円SPの方が厚みがあり、見た目の音質(謎)は、SONYのそれを超えている感じ。

残念ながら、固定できない。

300円SP_SRS-55
↑SRS-55に300円SPは載るが…

なので、スピーカーはSONYのものをそのまま使うことにした。

300円SPのスピーカーを外し、「コントローラー」内にある300円SPの基板からSRS-55の左右に直結。

コントローラー内部_SRS-55

USBケーブルと3.5mmステレオケーブルは、300円SPのものをそのまま利用。

コントローラーから左、右へは、300円SPのものでは短いので、別途用意したケーブルを使用。

ということで、完成。

完成_SRS-55

もちろん、前面のPOWER、DBB、VOLUMEは機能しない。

アンプはダイソー、スピーカーはSONYだが、その音は?

スピーカーの比較からも分かるように、

SRS-55と300円SP
↑(左)SRS-55と300円SP(右)

300円SPと大差ないか、若干劣化のような気がするが、見た目は昔のSONYで、圧倒的によくなった。

# オリジナルの組み合わせではないので、音質云々は言えない。

ただ、前面のPOWERが光らず、DBB、VOLUMEは機能せず意味がない点は…

電源スイッチがない件は、スイッチ付きタップ(節電タップ)で解決した。

節電タップ
↑節電タップ(220円)@ダイソー

係るオーディオ機器を全てこれに接続し、このタップの中にUSBアダプタを挿し、スピーカーに給電する。

タップの電源を入れた時(=オーディオ機器をつける時)に、スピーカーもつくようにし、オーディオ機器を切った時に、スピーカーも切れる。

コントローラー(ボリューム)は、手の届きやすい所に置く。

コントローラー_SRS-55

このSPは、後に音質改善やLED追加を行った。

関連:[ダイソー] 300円スピーカーの低音改善改造 [コンデンサ交換]

この向きだと、左で音量大なので、テプラ(ラベルシート)で向きを付すのが良いかも。

なお、コントローラーの裏は、フタがないので開いてる(笑)

音量がスピーカー(高い位置)ではなく、低い所でできるようになったので、使い勝手は向上。

音量だが、最大では大きすぎるので、不足することはないだろう。

スピーカーのインピーダンスが、両方とも4Ωで同じだからね。

未改造の300円スピーカーの時からそうだが、音量極小の時はバランスが崩れ、右側が大きくなる。

剥がれたBeSIDE55のシール。

BeSIDE55のシール_SRS-55

これを貼り直す。

BeSIDE55_SRS-55

SONYのツブツブロゴがイイね。

まずは、ダイソーの300円スピーカーを置いた全景。

全景_ダイソー

次に、今回のスピーカーにした全景。

全景_SRS-55

CDとMDの高さにピッタリで、見た目にも空きスペースがキッチリ埋まった感じ。

令和時代に、ナウな(死語)ヤング(死語)が、ゴキゲンな(死語)サウンドをインドアでカセットデッキやCDプレーヤー、ミニディスクで聴く状況が整った?

製造打切年等

・製造打切年:1991年3月
・補修用性能部品保有期間:8年
・修理対応終了年:1999年3月

修理対応終了年から20年以上経過しており、SONYは修理を受けない。

関連:[SONY] 製造打切年/補修用性能部品保有期間/修理対応終了年 [オーディオ]

同系統

探せば色々ある模様。

・SRS-50
・SRS-57
・SRS-58
・SRS-F55
・SRS-A50

SRS-A50_カタログ
↑SRS-A50(1994年) 8,800円

これらの仕様等は、以下記事参照。

関連:オーディオ構成/接続図(2021年10月)

・SRS-18:韓国製
・SRS-A11
SRS-A20
・SRS-A21
・SRS-77G:ヘビーデューティー仕様
・SRS-28
・SRS-38/SRS-38TV
・SRS-A27

SRS-38
↑SRS-38(単三電池×4本、別売ACアダプター対応)

色々改造とかせずにキメたいという人は、SRS-Z50/SRS-Z50PCがベストかな?

SRS-Z50

・5W(2.5W+2.5W)
・ACアダプター
・幅58×奥行170×高さ170mm
・価格:7,810円
・左の前面に電源、音量、ヘッドホン端子あり

横幅がスリムで、高さもフィットする。

関連:AT-SP121(オーディオテクニカ) 小型スピーカー 改造

関連:AT-SP91(オーディオテクニカ) 小型スピーカー

関連:[SONY] ST-S510(FM/AMステレオチューナー) [AMステレオ対応]

関連:[SONY] TC-K222ESAの分解修理と怪奇現象 [カセットデッキ]

関連:[SONY] TC-RXシリーズの変遷と比較 [オートリバース機]



Posted by nakamura