[SONY] Discman D-223のレビュー [CDプレーヤー]

2022年11月10日

>>コメント欄は各記事の最下部<<



SONYのポータブル型CDプレーヤーである、Discman D-223について。

内部_D-223

1bit DAC機で、1993年の発売、価格は25,000円。

再生は可能で音も出るのだが、再生中に次曲ボタンを連打すると、読みに行こうとするが、止まってしまう。

電池残量不足?とも思ったが、AC電源でも同様に落ちる。

分解して基板を眺めると、ボリューム横のコンデンサ(6.3V 330uF)が若干膨らんでいる感があったので外して調べるも、

6.3V_330uF_D-223
↑nichicon 330uF 6.3V

液漏れはなく、値的にも問題なし。

コンデンサ検査_D-223

手持ちに交換用のコンデンサもあったが、使わずに元に戻した。

-----

追記:交換してみた結果

関連:[SONY] Discman D-223の修理 [CDプレーヤー]

-----

フタの開閉検出スイッチがあるのだが、この接触不良?

開閉検出SW_D-223
↑中央の突起が開閉検出スイッチ

接点復活剤をSWに流し込んでみると、目下のところ、改善したように見える。

接点復活王

関連:接点復活王(ポリコールキング,サンハヤト)

分解は、底面のネジ6個(全部同じ)を外すだけで簡単。

ピックアップユニット他周辺も簡単に外せるが、フィルムケーブルに注意。

フィルムケーブル_D-223

茶色いロックを外してから、フィルムケーブルを抜く。

ピックアップ

ピックアップユニットは、KSS-331C。

KSS-331C_D-223

KSS-331Cを含む周辺一式は、KSM-331CANR。

KSM-331CANR_D-223

レールにある古いグリスを除去し、シリコングリスを塗布。

シリコングリースメイト

関連:シリコングリースメイト ペースト

このグリスは、プラスチックやゴムを侵さないので、安心して使用できる。

音質

ヘッドホンやスピーカーによるが、このディスクマンは、LINE OUTは大したことないが、ヘッドホン端子(緑色の端子)からの音は良い。

LINE OUT(素の音)ではないので、かなりいじられた音ということになるが。

重低音(BASS BOOST)のスイッチがあり、NORM(OFFの意味)/MID/MAXがあるのだが、MIDがいい感じ。

AVLS(Automatic Volume Limiter System:音量制限)のスイッチがあり、OFF/1/2があるのだが、これはOFFで。

# Limiterは「t」が1個で正。

Panasonicの同様のCDプレーヤーにも「S-XBS」という重低音強調があるが、「S-XBS」はただボンボンさせているだけだが、本機の「BASS BOOST」はその質が全く違う。

パソコン上で色々工夫しても、この音はなかなか作れないのではないか?と思わせるもの。

手持ちの音源を集めて音楽CD(CD-DA)を作り、本機で再生してみよう。

ただ、元から低音が強調されたような音楽だと、クドく感じるかもしれない。

上述のように、これは、ヘッドホン端子(緑色の端子)限定だが、マイク付きのヘッドセットのような4極のものは、音が変になるので、この端子には使えない。

4極と3極
↑4極(上)と3極(下)

3極のヘッドホンを使うか、4極→3極の変換ケーブルを使おう。

4極→3極の変換ケーブル

関連:4極→3極の変換ケーブル

ポップスを聴くなら、据置機であるCDP-597よりも音質が良いと感じるが、精細感はやはりCDP-597の方が上。

CDP-597_カタログ
↑CDP-597(1991年発売) 29,800円

関連:[SONY] CDP-597のレビュー [CDプレーヤー]

元から低音が強調されたような音楽は、CDP-597が適する。

比較には、ゼンハイザーのHD 599を使用。

HD 599

・型式:ダイナミック・オープン型
・周波数特性:12-38,500Hz
・インピーダンス:50Ω
・感度:106dB

ただ、BASS BOOSTをON(MID/MAX)にすると、低音強調が入ったり切れたり、連続で波打つような感じがすることがある。

# 再現性がハッキリせず不明。

波打つ感じなので、スイッチの接触不良などではない。

AVLS(音漏れ防止)がONなら分かるが、OFFである。

そういうものなのか、それとも、何かしらの部品の劣化?

よく考えると、同年発売のCDP-611が29,800円なのに対し、本機が25,000円であり、5千円の差しかない。

CDP-611_カタログ
↑CDP-611(1993年) 29,800円

となると、本機は高級品?(違う)

関連:[SONY] CDP-591,CDP-597,CDP-611,CDP-720,CDP-991,CDP-997,CDP-911,CDP-X333ES,CDP-X555ES,CDP-X777ES,CDP-S35,CDP-S1 [スペック比較]

その他

分解せずとも、レンズのクリーニングは可能。

CD-R再生可能、CD-RWは認識不可(no disc)。

LINE OUTは音量固定であり、BASS BOOSTやAVLSは無効。

ヘッドホン端子はリモコン対応だが、音声部分は普通の3.5mmステレオジャックであり、特殊端子ではない(=リモコンが無くても聴ける)。

光デジタル出力はない。

データをメモリーに蓄える音飛び対策機能はないので、振動に弱い。

電池は単三×2本、ニッケル水素電池(1.2V)も使える。

電池フタが壊れやすいようなので開閉の際は注意。

外部電源端子は後部にあり、電圧は4.5V。

センタープラス、外径4mm、内径1.7mmなので、PSPの電源供給用USBケ-ブルが使える。

PSPの電源供給用USBケ-ブル

電圧は5Vとなるが、1.11倍なので、問題ないでしょ…

液晶のバックライトは橙に光る。

電池駆動時は操作直後しか光らないが、外部電源の時は常時光る。

CXP83916_CXD2515Q_D-223
↑CXP83916とCXD2515Q

リモコン

・1-467-068-11 REMOTE COMMANDER (RM-DM12) (BLACK)
・1-467-146-11 REMOTE CONTROL UNIT (RM-DM16L) (BLACK)
・1-467-146-21 REMOTE CONTROL UNIT (RM-DM16L) (BLUE)
・1-467-146-31 REMOTE CONTROL UNIT (RM-DM16L) (PINK)

RM-DM12には表示部がないが、RM-DM16Lには液晶が付いている。

取扱説明書

2022年10月現在でも、英語版になるが、取扱説明書がSONY USAのサイトで入手できる。

DISCMAN D-223 User's Guide

関連:DISCMAN D-223 User’s Guide (SONY USA)

SONY公式なのに、紙スキャンの劣悪なものしかないとは?

なお、取扱説明書内の日付は、本機発売の1993年、サイト上の日付は「Release Date:08/18/2003」となっている。

製造打切年等

・製造打切年:1994年3月
・補修用性能部品保有期間:8年
・修理対応終了年:2002年3月

修理対応終了年から20年以上経過しており、SONYは修理を受けない。

関連:[SONY] 製造打切年/補修用性能部品保有期間/修理対応終了年 [オーディオ]

コンデンサ

同時期の他のディスクマンとは異なり、表面実装型のコンデンサが使われていないので、液漏れは少ない模様。

表面実装型のコンデンサは、この時期の短波ラジオに多数使われており、液漏れで悲惨な状況。

とはいっても28年前の機種、容量抜けのコンデンサがあるかもしれないので全部調べたいが、外すのが面倒なので放置(笑)

CAPACITOR一覧

「Description」に「ELECT」とあるのが、アルミ電解コンデンサ。

CAPACITOR_D-223

使われているアルミ電解コンデンサ

SM:Service Manual

・C348:25V 3.3uF(日本ケミコンSRM) SMでは3.3uF 20% 50V

・C342:6.3V 10uF(松下KS 黒) SMでは10uF 20% 16V 当方の個体ではELNA

・C301:6.3V 22uF(松下KS 黒) SMでは22uF 20% 6.3V
・C344:6.3V 22uF(松下KS 黒) SMでは22uF 20% 6.3V

・C530:10V 22uF BP(ニチコン 5mm高) SMでは22uF 20% 10V 当方の個体ではELNA
・C531:10V 22uF BP(ニチコン 5mm高) SMでは22uF 20% 10V 当方の個体ではELNA

・C302:4V 33uF(ルビコン 5mm高) SMでは33uF 20% 4V
・C510:4V 33uF(ルビコン 5mm高) SMでは33uF 20% 4V

・C408:10V 33uF(三洋OSCON) SMではSOLID 33uF 20% 10V
・C411:10V 33uF(三洋OSCON) SMではSOLID 33uF 20% 10V

・C409:10V 33uF(ルビコン 5mm高) SMでは33uF 20% 10V

・C501:6.3V 100uF(ルビコン 5mm高) SMでは100uF 20% 10V
・C536:6.3V 100uF(ルビコン 5mm高) SMでは100uF 20% 10V

・C122:4V 220uF(ELNA 紺 5mm高) SMでは220uF 20% 4V
・C222:4V 220uF(ELNA 紺 5mm高) SMでは220uF 20% 4V

・C528:10V 220uF(ニチコン 5mm高) SMでは220uF 20% 10V

・C318:6.3V 330uF(ニチコン 5mm高) SMでは330uF 20% 6.3V

合計17個。

参考:SONY Discman D-223 (右京氏)

手元にある新品のコンデンサを調べると、耐圧と容量的には合うものの、大きすぎて格納できないものが大半。

高さ5mmのコンデンサ

コンデンサで高さ5mmのものは入手困難だが、AliExpressで根気よく探すと、以下を発見。

(2022年9月/11月時点)

価格は「商品代+送料」で表記。

50V 3.3uF 50pcs 129+152円 直径3mm 高さ5mm

16V 10uF 10pcs 171+152円 直径5mm 高さ5mm ELNA

50V 22uF 10pcs 197+229円 直径8mm 高さ5mm ELNA
16V 22uF 20pcs 874(11月セール)+0円 直径5mm 高さ5mm ELNA

25V 33uF 30pcs 1,113+0円 直径6.3mm 高さ5mm

25V 100uF 10pcs 91+152円 直径8mm 高さ5mm ニチコン

10V 220uF 10pcs 197+152円 直径8mm 高さ5mm ELNA

6.3V 330uF 20pcs 110+393円 直径8mm 高さ5mm

正確性は保証しないし(当然)、実際に格納できるかも知らない。

販売店が同じだと、送料が軽減できるかもしれないが、それを考慮しないと、上記合計、5,126円。

先人情報によると、ケーブルの抜き差しで負荷がかかり、ヘッドホン端子やLINE OUT端子付近の基板が割れる事象が多いようなので、コンデンサ交換の際に、合わせてチェックを。

関連:[SONY] Discman D-223の修理 [CDプレーヤー]

関連:[SONY] CDP-597のレビュー [CDプレーヤー]

関連:[SONY] CDP-S35のレビュー [CDプレーヤー]

関連:[SONY] CDP-S35とMDS-S37 [CD/MD]

先人情報

関連:SONY Discman D-223

関連:SONY D-223(1993)

関連:SONY Discman D-223



2022年11月10日

Posted by nakamura