中華激安テスター(DT-830B)の改良メンテナンス
500円以下で購入した、激安の中華デジタルマルチメータである、DT-830Bについて。
当方の範囲では普通に使え、重宝しているのだが、いくつか不満点がある。
①モード切替が上手くいかず、ダイヤルの微調整が必要な時がある(接触不良)
②モード切替にギシギシ感がある(摩擦)
③導通チェックの音がない(仕様)
④テストリードが切れた(損耗)
ということで、分解する。
ネジ2個で簡単に開く。
9V電池を外し、基板を固定しているネジ3個を外す。
この時点で驚いたのが、基板と液晶の接続。
↑基板側
↑液晶側
なんと、導電ゴムを押し付けているだけ!
導電ゴムは液晶側に付いているが、これが外れると即アウトになるかもしれないので、扱いは慎重に…
接触不良を避けるため、基板側の接点を、アルコールを付けた綿棒で拭いておこう。
基板表面に、同心円状のパターンがある。
ダイヤル側には、接点がある。
カセットデッキのロータリーエンコーダーと、仕組みは同じ。
関連:[SONY] ロータリーエンコーダー(1-466-238-11,1-466-525-11)の分解と清掃 [カセットデッキ]
アルコールを付けた綿棒で基板側とダイヤル側の接点を拭き、基板側に綿棒で接点復活剤を塗る。
コンタクトグリスでもいいのだが、粘度が高く広げにくい。
接点復活剤も油風(αオレフィン)なので、接触不良だけでなく、接点の摩耗保護にはなるだろう。
次に、ダイヤルの受け側に、シリコングリスを塗る。
本体側のギザギザによりクリック感を出しているのだが、
その摩擦でギシギシするので、接触部分にシリコングリスを塗るのだ。
摩擦があるのは上端だけなので、グリスを付けるのも上端だけでよい。
この作業により、①の接触不良と②のギシギシ感は、改善された。
基板を固定している3個のネジがバカになると、液晶とダイヤルの接点が離れ、動作不良となるだろう。
ネジ穴は貧弱なプラスチックなので、ネジを締める際は、バカにならないように適度なところで止めること。
まぁ、価格が価格なので、バカになったら買い替えればよい。
③の導通チェックの音がない(仕様)については、後継のDT-830Dだと音が出るので、それを買えばよい。
価格も、DT-830Bと同等か、逆に安い場合もある。
④については、テスト棒を廃し、ミノムシクリップ仕様に改造したが、
やはり先端の細いテスト棒の方が適している。
テストリードだけ売っているのか?と考えるも、それならDT-830Dを買えば「付いてくる」ね(笑)
関連:DT-830B
関連:DT-830D
左下にある、青いトランジスタ用の端子が、接触不良か何かでうまく使えないが、このテスターでhFEは測らないので問題はない。
トランジスタは、以下の電子部品テスター(判別機)を使って調べる。
ディスカッション
コメント一覧
まだ、コメントがありません