[SONY] ICR-S71の修理(電源SW/バリコン/ボリューム) [ラジオ]
SONYのAM専用ラジオである、ICR-S71について。
長年販売されてきた機種であり、評価は高いようだが、
当方の個体は、次から次へと不具合が発生する、非常に難儀なラジオ!
チューニングがバリバリ、電源も切れなかったり、切っても勝手にONになり夜中に音が出る怪奇現象!
電源の不具合は、電源SWの不良だ。
電源SW内部の銅板(レール)と、その上に載る摺動子が腐食するのが原因。
防滴仕様を謳いながら、この質の低さは何?
分解する。
基板を取り外す。
↑基板(表)
↑基板(裏)
基板(表)の左上にあるのが電源SWなので、これを取り外す。
今回の個体は、電源SWを過去に取り外して手を入れてあるので、ハンダ箇所が少ない(必要箇所のみ)が、
元々は全部固定されている。
取り外した電源SWを分解する。
↑上のコの字型の部品が摺動子
摺動子は、本来は4個あるのだが、腐食で1個消失/消滅したので、3個しかない。
だが、動作には最低1個あれば済むので、まだ「予備」があることになるが…
# 信頼性の面では最低2個必要。
表面に生じた錆び(緑青)を除去するため、接点ブライトを付け、銅板(レール)を磨く。
歯間ブラシで摺動子の間を磨く。
摺動子は非常に弱いので、変形させないように注意。
磨いた後、コンタクトグリスを塗って保護する。
保護しないと、再び錆が出ての繰り返しとなるだけでなく、銅が薄くなって復帰不能となる。
腐食が進むと時既に遅しで、コンタクトグリスを塗布しても、当然ながら接触不良は完全には直らない。
この電源SW(部品)は手に入らないので、ケースに穴を開けてスイッチを増設するか?
防滴仕様なので、それなりの場所で使うには、それに準じたスイッチを用意する必要があるが。
チューニングがバリバリは、バリコンは分解できないので、パーツクリーナーを流し込んで対処。
本機は無問題だが、ボリュームがバリバリなら、接点復活剤を流し込んで対処する。
作業が終わったら組み立てるのだが、本機のチューニングは糸掛け式なので、それを戻したり、指標を合わせるのが大変だが…
電源SWの腐食は、ICR-S40でも発生しており、
関連:[SONY] ICR-S40(通電不可)の修理 [1990年]
チューニングのバリバリは、ICF-801でも発生している。
ICR-S71もICF-801も、生産終了となる数年前の購入なので比較的後期のものであるが、部品の質が低いのだろう。
平成末期に於いても、ソニータイマーは健在であった!
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