[SONY] CDP-A39(1998年発売) [CDプレーヤー]

2024年9月20日



SONYのCDP-A39は、1998年11月に発売された、コンパクトサイズのCDプレーヤーである。

CDP-A39
↑CDP-A39(1998年) 24,000円

1998年11月10日発売

税別価格:24,000円

当初月産:1,000台

CDP-A39

2001年6月の「Hi-Fiオーディオカタログ」には掲載されていたが、さすがに令和時点では生産終了である。

90年代に主流になった、パルスD/Aコンバーターを搭載している。

パルスDAコンバーター

関連:[SONY] パルスD/Aコンバーターとは? [CDプレーヤー]

リモコン:RM-D320

横幅280mmとコンパクト。

本体色はシルバーのみ。

ヘッドホン端子(3.5mm)があり、音量調整もできるので、スピーカーも不要であり、音量を出せない集合住宅にもフィットする。

単に音楽CDを聴くだけで、コントロールA1端子やCDテキストデコーダーに係る機能を使わないなら、後述するCDP-S35で充分。

音楽CDを聴くのに意味不明な中華メーカーは嫌、かといって大きな据置型プレーヤーも嫌という人達の間で、今、大人気なのかは知らない。

コントロールA1端子

外部機器からのコントロールを可能とする「S-リンク コントロールA1端子」を2ツ搭載しており、MDデッキ用パソコン接続キット「PCLK-MD1」と、これに対応したMDデッキと組み合わせることで、パソコンの画面上でCDからMDへの録音・編集操作が行える。

「PCLK-MD1」対応のMDデッキ(1998年10月時点)
MDS-JA33ES(1998年)
MDS-JA22ES(1998年)
MDS-JB920(1998年)
MDS-PC1(1997年)
MDS-S39(1998年)

関連:[SONY] ATRACのバージョンとMDLP対応機 [MiniDisc]

CDテキストデコーダー搭載

アルバムや曲名などの文字情報が記録されている「CDテキスト」のデコーダーを搭載。
MDデッキとパソコン接続キットを用いてパソコンと接続した場合、画面上で文字情報を表示可能。

「S-リンク コントロールA1端子」を使い、別売りのCDテキストディスプレイユニット「CTD-S100」と接続し、CDテキストの内容を表示させることが可能。

CTD-S100
↑CTD-S100(1996年) 29,800円

関連:[SONY] CTD-S100(テキストディスプレイユニット) [CD-TEXT,FM文字多重放送]

間違ってはならないのは、CDP-A39単体では、CD-TEXTの表示はできないということ。

CD-TEXTを表示させたいためだけに、29,800円もするCTD-S100を買う人はいたのかね…

ピックアップ

使用されているピックアップはKSS-213Bであるが、KSS-213Cも互換性がある模様。

KSS-213B
↑KSS-213B(CDP-S35)

関連:[SONY] CDプレーヤーのピックアップ対応一覧 [KSS-150A/KSS-151A/KSS-190A/KSS-200A/KSS-210A/KSS-211A/KSS-213B/KSS-213C/KSS-240A/KSS-270A/KSS-271A/KSS-272A/KSS-273A/KSS-273B/KSS-274A/KSS-281A]

仕様

CDP-A39の仕様

・D/Aコンバーター:ハイブリッドパルス
・周波数特性:2-20,000Hz±0.5dB
・ダイナミックレンジ:98dB以上(EIAJ)
・全高調波歪率:0.005%以下(EIAJ)
・ワウ・フラッター:測定限界(0.001%W・Peak)以下(EIAJ)
・出力端子:光デジタル(角型)×1、アナログ(RCA)×1系統、ヘッドホン(音量調整可)×1
・ヘッドホン出力レベル:10mW(32Ω)
・消費電力:8W
・電源:AC100V、50/60Hz
・最大外形寸法:280(幅)×82.5(高さ)×285(奥行)
・質量:約2.2kg

製造打切年等

・製造打切年:2003年3月
・補修用性能部品保有期間:8年
・修理対応終了年:2011年3月

修理対応終了年から10年以上経過しており、SONYは修理を受けない。

関連:[SONY] 製造打切年/補修用性能部品保有期間/修理対応終了年 [オーディオ]

類似機

CDP-A39の元となった機種。

CDP-S35
↑CDP-S35(1995年) 22,000円

「コントロールA1端子」も「CDテキストデコーダー」もなく、単にシンプルなCDプレーヤーであるが、光デジタル出力もあるので、音楽CDを聴くだけならこれで充分。

関連:[SONY] CDP-S35(1995年発売)のレビュー [CDプレーヤー]

派生機

また、VCP-S50という、外観がほぼ同じのビデオCDプレーヤーもある。

VCP-S50

1996年の発売で、価格は33,000円。

ブラックだけでなく、シルバーモデルもあった模様。

VCP-S50

ビデオの出力は、黄色RCAの映像端子。

もちろん、CDも再生できる。

光デジタル出力端子があるが、ビデオCD再生時は出力不可で、音楽CD再生時のみ。

前面の表記が日本語となっている(例:POWER→電源)が、好みの分かれるところ。

上述の「CDシンクロ録音」をするためには、MDのリモコン(RM-D8M)の設定を切り替える必要がある。

# リモコンのPOWERボタンを押しながら、数字ボタンの「2」を押す。

これがDVDプレーヤーなら、令和現在でもまだ需要はあったのだろうが、ビデオCDて…

2001年6月の「Hi-Fiオーディオカタログ」には掲載されていたが、さすがに令和時点では生産終了である。

関連:[SONY] Hi-Fiオーディオ 総合カタログ [2001年6月]

さらに、その前後機種としてVCP-S55が存在する。

VCP-S55_カタログ
↑VCP-S55(1995年)

形状は同じで色違い程度に見えるが、表記が英語になり、Sビデオ出力端子が追加されている。

消費電力も、17Wと、4W高い(VCP-S50は13W)。

そして価格は…43,000円と、1万円も高い!

というか、

・VCP-S50(1996年)
・VCP-S55(1995年)

VCP-S55の方が先に出た?

VCP-S55は、1995年9月の「レーザーディスクプレーヤー/ビデオCDプレーヤー 総合カタログ」に掲載されている。

なお、海外には、MCE-S50という、PALとNTSCに対応したビデオCDプレーヤーがある。

MCE-S50
↑MCE-S50(1996年)

背面に、PALとNTSCの切替SW、電圧の切替SW(110-120V/220-240V)がある。

出力は、

・ヘッドホン(3.5mm) 音量調整可能
・光デジタル出力(角型)
・音声出力(RCA)
・コンポジット映像出力

であり、S端子はない。

消費電力は16W。

関連:[SONY] VCP-S50とVCP-S55 [ビデオCDプレーヤー]

関連:[SONY] CDP-591,CDP-597,CDP-611,CDP-720,CDP-991,CDP-997,CDP-911,CDP-X333ES,CDP-X555ES,CDP-X777ES,CDP-S35,CDP-S1 [スペック比較]

関連:[SONY] CDP-597(1991年発売)のレビュー [CDプレーヤー]

関連:[SONY] CDP-997(1991年発売) レビュー [CDプレーヤー]



Posted by nakamura