[SONY] CDP-A39(1998年発売) [CDプレーヤー]
SONYのCDP-A39は、1998年11月に発売された、コンパクトサイズのCDプレーヤーである。
↑CDP-A39(1998年) 24,000円
1998年11月10日発売
税別価格:24,000円
当初月産:1,000台
2001年6月の「Hi-Fiオーディオカタログ」には掲載されていたが、さすがに令和時点では生産終了である。
90年代に主流になった、パルスD/Aコンバーターを搭載している。
関連:[SONY] パルスD/Aコンバーターとは? [CDプレーヤー]
リモコン:RM-D320
横幅280mmとコンパクト。
本体色はシルバーのみ。
ヘッドホン端子(3.5mm)があり、音量調整もできるので、スピーカーも不要であり、音量を出せない集合住宅にもフィットする。
単に音楽CDを聴くだけで、コントロールA1端子やCDテキストデコーダーに係る機能を使わないなら、後述するCDP-S35で充分。
音楽CDを聴くのに意味不明な中華メーカーは嫌、かといって大きな据置型プレーヤーも嫌という人達の間で、今、大人気なのかは知らない。
コントロールA1端子
外部機器からのコントロールを可能とする「S-リンク コントロールA1端子」を2ツ搭載しており、MDデッキ用パソコン接続キット「PCLK-MD1」と、これに対応したMDデッキと組み合わせることで、パソコンの画面上でCDからMDへの録音・編集操作が行える。
「PCLK-MD1」対応のMDデッキ(1998年10月時点)
・MDS-JA33ES(1998年)
・MDS-JA22ES(1998年)
・MDS-JB920(1998年)
・MDS-PC1(1997年)
・MDS-S39(1998年)
関連:[SONY] ATRACのバージョンとMDLP対応機 [MiniDisc]
CDテキストデコーダー搭載
アルバムや曲名などの文字情報が記録されている「CDテキスト」のデコーダーを搭載。
MDデッキとパソコン接続キットを用いてパソコンと接続した場合、画面上で文字情報を表示可能。
「S-リンク コントロールA1端子」を使い、別売りのCDテキストディスプレイユニット「CTD-S100」と接続し、CDテキストの内容を表示させることが可能。
↑CTD-S100(1996年) 29,800円
関連:[SONY] CTD-S100(テキストディスプレイユニット) [CD-TEXT,FM文字多重放送]
間違ってはならないのは、CDP-A39単体では、CD-TEXTの表示はできないということ。
CD-TEXTを表示させたいためだけに、29,800円もするCTD-S100を買う人はいたのかね…
ピックアップ
使用されているピックアップはKSS-213Bであるが、KSS-213Cも互換性がある模様。
↑KSS-213B(CDP-S35)
仕様
・D/Aコンバーター:ハイブリッドパルス
・周波数特性:2-20,000Hz±0.5dB
・ダイナミックレンジ:98dB以上(EIAJ)
・全高調波歪率:0.005%以下(EIAJ)
・ワウ・フラッター:測定限界(0.001%W・Peak)以下(EIAJ)
・出力端子:光デジタル(角型)×1、アナログ(RCA)×1系統、ヘッドホン(音量調整可)×1
・ヘッドホン出力レベル:10mW(32Ω)
・消費電力:8W
・電源:AC100V、50/60Hz
・最大外形寸法:280(幅)×82.5(高さ)×285(奥行)
・質量:約2.2kg
製造打切年等
・製造打切年:2003年3月
・補修用性能部品保有期間:8年
・修理対応終了年:2011年3月
修理対応終了年から10年以上経過しており、SONYは修理を受けない。
関連:[SONY] 製造打切年/補修用性能部品保有期間/修理対応終了年 [オーディオ]
類似機
CDP-A39の元となった機種。
↑CDP-S35(1995年) 22,000円
「コントロールA1端子」も「CDテキストデコーダー」もなく、単にシンプルなCDプレーヤーであるが、光デジタル出力もあるので、音楽CDを聴くだけならこれで充分。
関連:[SONY] CDP-S35(1995年発売)のレビュー [CDプレーヤー]
派生機
また、VCP-S50という、外観がほぼ同じのビデオCDプレーヤーもある。
1996年の発売で、価格は33,000円。
ブラックだけでなく、シルバーモデルもあった模様。
ビデオの出力は、黄色RCAの映像端子。
もちろん、CDも再生できる。
光デジタル出力端子があるが、ビデオCD再生時は出力不可で、音楽CD再生時のみ。
前面の表記が日本語となっている(例:POWER→電源)が、好みの分かれるところ。
上述の「CDシンクロ録音」をするためには、MDのリモコン(RM-D8M)の設定を切り替える必要がある。
# リモコンのPOWERボタンを押しながら、数字ボタンの「2」を押す。
これがDVDプレーヤーなら、令和現在でもまだ需要はあったのだろうが、ビデオCDて…
2001年6月の「Hi-Fiオーディオカタログ」には掲載されていたが、さすがに令和時点では生産終了である。
関連:[SONY] Hi-Fiオーディオ 総合カタログ [2001年6月]
さらに、その前後機種としてVCP-S55が存在する。
↑VCP-S55(1995年)
形状は同じで色違い程度に見えるが、表記が英語になり、Sビデオ出力端子が追加されている。
消費電力も、17Wと、4W高い(VCP-S50は13W)。
そして価格は…43,000円と、1万円も高い!
というか、
・VCP-S50(1996年)
・VCP-S55(1995年)
VCP-S55の方が先に出た?
VCP-S55は、1995年9月の「レーザーディスクプレーヤー/ビデオCDプレーヤー 総合カタログ」に掲載されている。
なお、海外には、MCE-S50という、PALとNTSCに対応したビデオCDプレーヤーがある。
↑MCE-S50(1996年)
背面に、PALとNTSCの切替SW、電圧の切替SW(110-120V/220-240V)がある。
出力は、
・ヘッドホン(3.5mm) 音量調整可能
・光デジタル出力(角型)
・音声出力(RCA)
・コンポジット映像出力
であり、S端子はない。
消費電力は16W。
関連:[SONY] VCP-S50とVCP-S55 [ビデオCDプレーヤー]
関連:[SONY] CDP-597(1991年発売)のレビュー [CDプレーヤー]
関連:[SONY] CDP-997(1991年発売) レビュー [CDプレーヤー]
ディスカッション
コメント一覧
まだ、コメントがありません