[SONY] CDP-591(1990年)とCDP-597(1991年)の比較 [CDプレーヤー]
1982年10月1日に、SONYの民生用CDプレーヤーであるCDP-101(168,000円)が発売され、
↑CDP-101(1982年)
関連:[SONY] カセットデッキ 総合カタログ [1982年8月]
1983年にES機(CDP-501ES/CDP-701ES)が登場した。
↑CDP-501ES(168,000円)
関連:[SONY] カセットデッキ 総合カタログ [1983年11月]
↑CDP-701ES(260,000円)
関連:[SONY] カセットデッキ 総合カタログ [1983年6月]
ES機(CDP-xxxESx)の下の機種として、CDP-(3桁)機が存在する。
・CDP-1xx(初期のみ)
・CDP-2xx(機種少)
・CDP-3xx
・CDP-5xx
・CDP-6xx(機種少)
・CDP-7xx
・CDP-9xx
初期を除き、百の位の大きい方が上位機種となる。
機種が多いのは
・CDP-3xx
・CDP-5xx
・CDP-7xx
・CDP-9xx
であるが、三百番台は一番下位モデルであり、それでは物足りない、という人向けに用意されたのが、以下の五百番台の機種である。
・CDP-510(1986年) 49,800円
・CDP-570(1988年) 32,800円
・CDP-590(1989年) 27,800円
・CDP-591(1990年) 29,800円
・CDP-597(1991年) 29,800円
1990年発売のCDP-591から、デザインが大きく変わった。
1990年以降の機種なので、中身はスカスカである。
関連:[SONY] CDP-597(1991年発売)のレビュー [CDプレーヤー]
外観
↑CDP-591(1990年)
↑CDP-597(1991年)
OPEN/CLOSEボタンの位置等が異なるが、どちらも充実している感がある。
外観
↑CDP-591(1990年)
↑CDP-597(1991年)
発売年
価格
・CDP-591:29,800円
・CDP-597:29,800円
パルスD/Aコンバーター
・CDP-591:4(シングルモード)
パルスD/Aコンバーター1個で正相と逆相、各LRの信号を出力する4D/A出力。
・CDP-597:8(コンプリメンタリモード)
2個のパルスD/Aコンバーターを互いに相補の関係になるように変調をかけて差動合成することで高調波歪率を打ち消し、さらに出力電流を2倍にしてSN比を高めている。
関連:[SONY] パルスD/Aコンバーターとは? [CDプレーヤー]
Audio D/A Converter
・CDP-591:1bit CXD2552Q
・CDP-597:1bit CXD2561AM
SN比(EIAJ)
・CDP-591:100dB以上
・CDP-597:105dB以上
両機同一
・周波数特性:2Hz-20kHz ±0.5dB
・全高調波歪率:0.003%以下(EIAJ)
・ダイナミックレンジ:98dB以上(EIAJ)
・ワウ・フラッター:測定限界(±0.001% W.peak)以下(EIAJ)
・光デジタル出力:Optical:-18dBm(発光波長660nm)
・ヘッドホン出力レベル:10mW(32Ω)
・消費電力:10W
・大きさ:幅430x高さ110x奥行280mm
・重量:3.7kg
ワイヤレスリモコン
・CDP-591:RM-D591
・CDP-597:RM-D597(CDP-M54にも付属)
両者の差
パルスD/Aコンバーターの性能向上によりSN比が高まっているが、「100dB以上」と「105dB以上」の差は聴いて分かるのだろうか?
カセットデッキだと、上位機種(3ヘッド)と下位機種(2ヘッド)の音質的な差は分かるだろうが、そもそも音がクリアなCD-DA、差の検知は困難?
CDP-597と、より安価なCDP-S35を、前面のヘッドホン出力同士で聴き比べると、CDP-597の方がキラキラ感が高く、明らかに差は分かったが…
・CDP-S35(1995年) 22,000円
・CDP-597(1991年) 29,800円
↑CDP-S35(1995年)
関連:[SONY] CDP-S35(1995年発売)のレビュー [CDプレーヤー]
CDP-(3桁)機の発売年と価格
太字は新デザインの機種(後述)
・CDP-101(1982年) 168,000円
・CDP-102(1985年) 89,800円
・CDP-103(1985年) 84,800円
・CDP-111(1983年) 145,000円
・CDP-203(1986年) 79,800円
・CDP-391(1990年) 19,500円
・CDP-311(1993年) 22,000円
・CDP-315(1994年) 22,000円
・CDP-510(1986年) 49,800円
・CDP-570(1988年) 32,800円
・CDP-590(1989年) 27,800円
・CDP-591(1990年) 29,800円
・CDP-597(1991年) 29,800円
・CDP-611(1993年) 29,800円
・CDP-710(1987年) 49,800円
・CDP-750(1987年) 39,800円
・CDP-770(1988年) 39,800円
・CDP-790(1989年) 39,800円
・CDP-720(1995年) 32,000円
・CDP-950(1987年) 49,800円
・CDP-970(1988年) 49,800円
・CDP-990(1989年) 49,800円
・CDP-991(1990年) 39,800円
・CDP-997(1991年) 39,800円
・CDP-911(1993年) 39,800円
この刻(キザ)みでこれだけ多くの機種を出すとは、令和の今には考えられないことだ。
新デザインの機種
1990年あたり以降の機種が新デザインとなっており、令和時代にも違和感がない。
三百番台は、1993年のCDP-311以降はボタンが増え、操作感は五百番台に迫る。
↑CDP-311(1993年)
↑CDP-315(1994年)
CDP-311は型式が不吉(18年後)だ…
五百番台は、上述済。
↑CDP-591(1990年)
↑CDP-597(1991年)
五百番台は1991年で最終であり、三百/六百/七百/九百番台よりも早く終了となったが、1993年発売に発売されたCDP-611は、CDP-597と価格が同じ(29,800円)なので、CDP-597の後継であろう。
だが、ダイナミックレンジは98dB以上と同じものの、S/N比が
・CDP-597:105dB以上(EIAJ)
・CDP-611:102dB以上(EIAJ)
と劣化し、消費電力は10W→12Wと増加している。
六百番台であるCDP-611は、FL管がトレイの横、操作ボタンの真上にあるのが良い。
↑CDP-611(1993年)
七百番台であるCDP-720は、1995年で最終機なのに型式が下がっている…
↑CDP-720(1995年)
CDP-790(1989年)により、それ以上数字を振れなくなったのだろうが、CDP-791とかではダメだったのか?
このシリーズの最上位である九百番台は、1990年発売のCDP-991で、デザインが変化。
↑CDP-991(1990年)
九百番台は、FL管内の表示が7セグではなくドット式であり、コストがかかっている。
翌年のCDP-997を経て、
↑CDP-997(1991年)
1993年のCDP-911で最終。
↑CDP-911(1993年)
CDP-911は最終機なのに、型式が下がっている…
CDP-997(1991年)の次なので、CDP-998とかではダメだったのか?
ES機は高いので、九百番台の最終であるCDP-911を手に入れたいという人もいるかと思うが、型式が不吉(8年後)だね…
選択機種
三百番台はスルーとして、各番台で最も新しい、
・CDP-597(1991年) 29,800円
・CDP-611(1993年) 29,800円
・CDP-720(1995年) 32,000円
・CDP-911(1993年) 39,800円
の4機種のいずれか。
上述のように、CDP-611は、CDP-597と価格が同じ(29,800円)なので、2年後の後継機である。
外観のキレイなものがあったら、速やかに入手だ!
九百番台含め、中身はいずれもスカスカである。
手に入れたら、以下のメンテナンスが必要。
・ゴムベルトの交換(実例)
・ギアの掃除とグリスアップ
・レンズのクリーニング
・後部端子のハンダ割れ修復
・ボリュームのガリ修復(接点復活王)
・FL管表面と内窓の掃除
・タクトスイッチの接触不良対策(接点復活王)
ピックアップが逝ってたらどうするか…
MD(MiniDisc)とは異なり、CDプレーヤーは互換品のピックアップが売られているので、それに交換だ!
ピックアップ(KSS-240A)搭載機種
・CDP-P91(1993年)
・CDP-391(1993年)
・CDP-597(1991年)
・CDP-997(1991年)
・CDP-911(1993年)
・CDP-XA3ES(1994年)
以下のように、1,500-2,500円程度で買える模様(2022年9月現在)。
関連:KSS-240A 互換品
関連:KSS-240A 互換品
関連:KSS-240A 互換品
漢(オトコ)なら、CDP-311(2011年)とCDP-911(2001年)の両機種に加え、CDP-0708(2022年)を手に入れるべきだろう?
歴史は「必ず」繰り返す、再び…
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