長岡鉄男 ダイナミック大賞 カセットデッキ

2022年10月19日



FMfan(共同通信社)「長岡鉄男のDynamicTest」

大正生まれの長岡氏に選定されたのは、3ヘッドのシングル機だけかと思いきや、2ヘッド機やダブルデッキも選ばれている。

関連:長岡鉄男(1926年1月5日-2000年5月29日:74歳没) (Wikipedia)

また、安価な機種も選ばれているのは、ダイナミック大賞の選考には、コストパフォーマンスが重視されていたためである。

非常に優れていても、高すぎて買えない!となると、読者にとっては意味がないからね。

1985年(昭和60年)

スーパーマリオブラザーズ発売、地附山の地辷災害日本航空123便墜落事故、小泉今日子「なんてったってアイドル


↑「マジだぜ。」タコヤキラーメン(日清食品) ダンプ松本

・Pioneer CT-A7D(94,800円) 3ヘッド

1986年(昭和61年)

フライデー襲撃事件、テレサ・テン「時の流れに身をまかせ

・SONY TC-K555ESX(105,000円) 3ヘッド

TC-K555ESX_フルカタログ
↑TC-K555ESX

兄弟機であるTC-K333ESXが、翌年に選出されている。

1987年(昭和62年)

ファイナルファンタジー発売、大韓航空機●●事件、柴田恭兵「ランニング・ショット

柴田恭兵も、2021年の8月で70歳!

関連:70歳になった俳優・柴田恭兵 (文春オンライン)

刑事(大下勇次)退職どころか、前期高齢者!

本年から「部門大賞」と「優秀推薦機」に分かれた。

大賞
・A&D GX-Z7000(79,800円) 3ヘッド

優秀
・Nakamichi CR-40(138,000円) 3ヘッド
・Victor TD-V711(85,000円) 3ヘッド
・SONY TC-K333ESX(85,000円) 3ヘッド

TC-K333ESX_フルカタログ

TC-K333ESXの兄弟機であるTC-K555ESXが、前年に選出されている。

1988年(昭和63年)

ドラゴンクエストIII発売、Wink「愛が止まらない

大賞
・SONY TC-K555ESR(105,000円) 3ヘッド
・Victor TD-V721(87,000円) 3ヘッド

TC-K555ESR

優秀
・A&D GX-Z9100(108,000円) 3ヘッド
・A&D GX-Z7100(87,000円) 3ヘッド
・EXCELIA XK-009(99,800円) EXCELIA=AIWA 3ヘッド
・YAMAHA KX-1000(89,800円) 3ヘッド
・YAMAHA KX-T900(89,800円) 2ヘッド ダブルデッキ オートリバース
・SONY TC-K333ESR(85,000円) 3ヘッド
・Pioneer T-818(85,000円) 3ヘッド

TC-K333ESR_フルカタログ
↑TC-K333ESR

SONYのTC-K555ESRTC-K333ESRが、ともに選出!

1989年(昭和64年/平成元年)

昭和天皇崩御(昭和64年→平成元年)、浜田麻里「Return to Myself

大賞
・Victor TD-V931(87,000円) 3ヘッド
・marantz SD-60(65,000円) 3ヘッド

優秀
・SONY TC-K555ESG(99,800円) 3ヘッド
・SONY TC-K333ESG(79,800円) 3ヘッド
・SONY TC-K222ESG(59,800円) 3ヘッド
・Pioneer T-838(75,800円) 3ヘッド
・DENON DR-70G(69,800円) 3ヘッド
・A&D GX-Z6100(69,800円) 3ヘッド
・KENWOOD KX-4520(50,000円) 3ヘッド
・Panasonic RS-B755(49,800円) 3ヘッド

SONY機に於いては、今回のESGから、メカが変更された。

TC-K222ESG_カタログ
↑TC-K222ESG

関連:[SONY] メカデッキ(TCM-110/TCM-CMAY/TCM-170/TCM-200/TCM-190)について [カセットデッキ]

関連:[SONY] ESシリーズの変遷と比較(ESG→ESL→ESA→ESJ→KA*ES) [カセットデッキ]

1990年(平成2年)

スーパーファミコン発売、米米CLUB「浪漫飛行

大賞
・TEAC V-7000(75,000円) 3ヘッド

優秀
・SONY TC-K555ESL(99,800円) 3ヘッド
・Nakamichi Cassette Deck1(99,800円) 3ヘッド
・A&D GX-Z9100EV(99,800円) 3ヘッド
・Pioneer T-858(79,800円) 3ヘッド
・marantz SD-66S(75,000円) 3ヘッド

TC-K555ESL_カタログ
↑TC-K555ESL

ESLは、ESGの後継モデル。

関連:[SONY] ESシリーズの変遷と比較(ESG→ESL→ESA→ESJ→KA*ES) [カセットデッキ]

1991年(平成3年)

千代の富士引退、CHAGE and ASKA「SAY YES

大賞
・AIWA XK-S9000(135,000円) 3ヘッド

XK-S9000_カタログ
↑XK-S9000(民生用初のドルビーS搭載機)

優秀
・TEAC V-8000S(105,000円) 3ヘッド
・Pioneer T-1000S(100,000円) 3ヘッド
・SONY TC-K222ESA(60,000円) 3ヘッド
・KENWOOD KX-7030(49,800円) 3ヘッド
・TEAC V-510(29,800円) 2ヘッド 片道走行(オートリバースなし)

ESAは、ESLの後継モデル。

TC-K222ESA_カタログ
↑TC-K222ESA

関連:[SONY] ESシリーズの変遷と比較(ESG→ESL→ESA→ESJ→KA*ES) [カセットデッキ]

1992年(平成4年)

MD(ミニディスク)が登場、中山美穂&WANDS「世界中の誰よりきっと

大賞
・SONY TC-K222ESJ(65,000円) 3ヘッド

TC-K222ESJ_カタログ
↑TC-K222ESJ(ESJは、SONY初のドルビーS搭載機)

優秀
・SONY TC-K555ESJ(110,000円) 3ヘッド
・Pioneer T-1100S(120,000円) 3ヘッド
・KENWOOD KX-9050S(89,800円) 3ヘッド
・TEAC V-7010(80,000円) 3ヘッド
・TEAC V-3010(50,000円) 3ヘッド
・DENON DRS-810-K(G)(69,800円) 3ヘッド トレイ式の水平ローディング機構
・Victor DD-W5(59,800円) 2ヘッド ダブルデッキ オートリバース

ESJは、ESAの後継モデル。

関連:[SONY] ESシリーズの変遷と比較(ESG→ESL→ESA→ESJ→KA*ES) [カセットデッキ]

1993年(平成5年)

細川内閣成立、class「夏の日の1993

大賞
・KENWOOD KX-7050(55,000円) 3ヘッド

優秀
・TEAC V-2020S(55,000円) 3ヘッド
・SONY TC-K700S(49,800円) 3ヘッド

TC-K700Sは、3ヘッドの廉価機。

TC-K700S_カタログ大
↑TC-K700S

関連:[SONY] 廉価の3ヘッド機(TC-K600,TC-K700S,TC-K710S) [カセットデッキ]

3ヘッドでありながら、5万円以下というコストパフォーマンスが評価されたのだろう。

関連:[SONY] 3ヘッド機対決(比較) [TC-K222ESJ,TC-K710S,TC-K700S]

1994年(平成6年)

次世代ゲーム機戦争、広瀬香美「ロマンスの神様

大賞
・SONY TC-KA7ES(120,000円) 3ヘッド

TC-KA7ES_2001年6月

優秀
・SONY TC-KA3ES(65,000円) 3ヘッド
・KENWOOD KX-7060S(55,000円) 3ヘッド
・Victor TD-V515(49,800円) 3ヘッド

TC-KA3ES_カタログ
↑TC-KA3ES

KAシリーズ(TC-KA3ES/TC-KA5ES/TC-KA7ES)で、ES機が終了した。

関連:[SONY] ESシリーズの変遷と比較(ESG→ESL→ESA→ESJ→KA*ES) [カセットデッキ]

ES機が終了したことからも分かるように、90年代中盤で、カセットは斜陽→終了となり、以後のエントリーからは大賞が消えてしまう(選ぼうにも新機種がない)。

1995年(平成7年)

阪神・淡路大震災、Windows95、シャ乱Q「ズルい女

大賞:-

優秀
・Pioneer T-07S(65,000円) 3ヘッド
・Technics RS-AZ7(59,800円) 3ヘッド Technics=Panasonic

1997年(平成9年)

消費税(3%→5%)、安室奈美恵「CAN YOU CELEBRATE?

大賞:-

優秀
・Pioneer T-D7(65,000円) 3ヘッド

Pioneer T-D7_カタログ
↑T-D7

「デジタル・プロセッシング・システム」搭載、内部の信号処理をデジタル化し、CDに迫る低ノイズを実現したと謳う。

1997年で終了

カセットデッキの選定は1997年で終了となったが、CDプレーヤー/MDデッキ/チューナー/アンプ/スピーカーなどは、1999年まで続いた。

しかし、2000年5月に長岡氏がこの世を去ったことで、1999年で最終となった。

SONYの2ヘッド機

2ヘッド機も何台か選ばれているが、SONYの2ヘッド機は、1台も選ばれていない。

メカがTCM-200になったTC-RX70(1990年発売)以降、TC-RX715(1994年発売)まで、ヘッドはほとんど変わっていないので、やはり音質に問題が?

ヘッド_TC-RX715_TC-RX1000T

関連:[SONY] TC-RXシリーズの変遷と比較 [オートリバース機]

特別賞

個人的には、1995年や1996年あたりの「優秀」に、TC-K710S(1995年発売)を入れておきたい。

関連:[SONY] TC-K710Sの分解とTC-K700Sとの比較 [カセットデッキ]

カセットデッキメーカーの「その後」

オーディオを主力としてきたメーカーのその後は、倒産、吸収合併など、散々である。

関連:カセットデッキメーカーの「その後」

音楽聴取がスマホ+青歯イヤホンで完結する時代、オーディオのスタイルが大きく変わってしまった。

関連:2023年時点でも新品で手に入るカセットデッキやラジカセ、カセットテープ、クリーニングキット

関連:[SONY] ESシリーズの変遷と比較(ESG→ESL→ESA→ESJ→KA*ES) [カセットデッキ]

関連:[SONY] 3ヘッド機対決(比較) [TC-K222ESJ,TC-K710S,TC-K700S]

関連:[SONY] TC-RXシリーズの変遷と比較 [オートリバース機]



Posted by nakamura