[SONY] 廉価の3ヘッド機(TC-K600,TC-K700S,TC-K710S) [カセットデッキ]

2022年11月20日

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1982年のTC-K555ESの登場以降で、ES機ではない、廉価な3ヘッド機の一覧。

TC-K700SとTC-K710S
↑(上)TC-K700STC-K710S(下)

令和現在、中古市場ではES機は非常に高騰しているので、3ヘッド機が欲しいとしても、手が出ない場合もあろう。

また、クローズドループ デュアルキャプスタンの機種は、メンテナンスが非常に面倒である。

そのような場合に、廉価の3ヘッド機が選択肢になる。

だが、ES機を売るために、廉価な3ヘッド機は売りたくなかったのだろうか、3機種のみと少ない。

関連:[SONY] ESシリーズの変遷と比較(ESG→ESL→ESA→ESJ→KA*ES) [カセットデッキ]

TC-K600

発売:1988年

価格:59,800円

TC-K600_フルカタログ

メカデッキ:TCM-CMAY x(xは不明)

ヘッド:LC-OFC巻線レーザーアモルファスヘッド

シングルキャプスタンの3ヘッド機。

メカデッキがTCM-CMAYであり、テープ窓は光らず、扉は手動式。

扉が「手動式」というのは、OPENボタンを押すと、バネの力で開くが、閉める時はカセットリッドを手で押して閉める必要がある(=再度ボタンを押しても閉じない)ということ。

TC-K600_カタログ
↑TC-K600(1988年) 59,800円

3ヘッド機だが、CALIBRATIONはなく、(CALIBRATIONの)REC LEVELもないため、録音時にMONITORで比較すると、SOURCEとTAPEの差が生じ、埋めることができない。

3ヘッド機でキャリブレーションができないというのはどうなの?

翌年に出たオートリバース機であるTC-K500Rと外観が似ているので、両機を揃えると見た目は良い。

TC-K500R_カタログ
↑TC-K500R(1989年) 54,800円

関連:[SONY] TC-K500RとTC-RX55の比較 [1989年]

なお、西ドイツでは、リモコン受光部を省いた「TC-K600ES」というモデルで出ていた。

関連:TC-K600

数年の空白

日本では、廉価3ヘッド機はTC-K600(1988年)の後は、1993年のTC-K700Sまで出なかったが、これはもちろん、ES機へ誘導するためである。

もし出ていたら、左メカのTC-K590(海外モデル)のようなものだっただろう。

関連:[SONY] 海外モデルについて [カセットデッキ]

TC-K700S

発売:1993年

価格:49,800円

TC-K700S_カタログ大

メカデッキ:TCM-200Vx(xは不明)

ヘッド:SD(Super High Density=ハードパーマロイのSONYの呼称)(録音/再生とも)

シングルキャプスタンの3ヘッド機。

メカデッキがTCM-200であり、テープ窓は光り、扉は電動式。

Dolby S NRに対応。

関連:[SONY] Dolby S NR 対応機種 [カセットデッキ]

キャリブレーション(BIAS/REC LEVEL)が可能。

海外では、TC-K611S?

選出:長岡鉄男 ダイナミック大賞 1993年 優秀

関連:TC-K700S

TC-K710S

発売:1995年

価格:49,000円

TC-K710S_カタログ大

メカデッキ:TCM-200Vx(xは不明)

ヘッド:SD(Super High Density=ハードパーマロイのSONYの呼称)(録音/再生とも)

メカデッキがTCM-200であり、テープ窓は光り、扉は電動式。

Dolby S NRに対応。

関連:[SONY] Dolby S NR 対応機種 [カセットデッキ]

カセットリッドの形状がTC-K700Sとは異なり、主張強めなので、好みが分かれる。

キャリブレーション(BIAS/REC LEVEL)が可能。

シングルキャプスタンだが、クォーツロックサーボにより、精度の高いテープ送りを実現している。

海外では、TC-K715S?

関連:TC-K710S

製造打切年等

TC-K600
・製造打切年:1989年9月
・補修用性能部品保有期間:8年
・修理対応終了年:1997年9月

TC-K700S
・製造打切年:1995年3月
・補修用性能部品保有期間:8年
・修理対応終了年:2003年3月

TC-K710S
・製造打切年:2000年7月
・補修用性能部品保有期間:6年
・修理対応終了年:2006年7月

3機とも修理対応終了年から15年以上経過しており、SONYは修理を受けない。

関連:[SONY] 製造打切年/補修用性能部品保有期間/修理対応終了年 [オーディオ]

機種選択

キャリブレーション機能のないTC-K600は、何か特別な思い入れでもない限り除外。

となると、TC-K700STC-K710Sだが、クォーツロックサーボによる精度の高いテープ送りが可能なTC-K710Sがオススメ。

QUARTZ

詳細は、以下のページ参照。

関連:[SONY] TC-K710Sの分解とTC-K700Sとの比較 [カセットデッキ]

だが、2022年10月時点ではTC-K700STC-K710Sも高騰しており、状態が良ければ1万円を超えることもある。

ES機(222)が1.5万円くらいから手に入るので、それならES機を手に入れた方が良い?

関連:[SONY] 3ヘッド機対決(比較) [TC-K222ESJ,TC-K710S,TC-K700S]

なお、海外モデルには、廉価なES機や、名前だけESを付したような謎の機種が多数ある。

関連:[SONY] 海外モデルについて [カセットデッキ]

関連:長岡鉄男 ダイナミック大賞 カセットデッキ



2022年11月20日

Posted by nakamura