テープの継目とスプライシングテープ
テープがデッキに巻き込まれ、
クシャクシャになる事案。
テープ冒頭がダメになることが多いので、
リーダー部分をカットし、リールに詰める。
だが、この方法だと、
リーダー部分が失われるので、
クイックリバースが動作しない。
関連:[SONY] クイックリバース(QUICK REVERSE) [カセットデッキ]
クイックリバースというのは、
リーダー部分を検知し、即座に反転する機能。
テープ終端まで待たないので、
音切れが少ないという利点がある。
リーダー部分の検知は、
左側のテープガイドの底にある
センサーが使われている。
なので、ここが汚れていても
クイックリバースは機能しない。
で、リーダー部分とテープ部分の継目は、
どのようになっているのかを調べた。
日本の誇る、高度な技術を駆使した、
ノーベル賞レベルの特殊な方法で
接合されているのかと思われ、
当方レベルの技術では
解析不可能かと思われたが、
現物を見るに、単なる薄いテープが
使われているだけだった(笑)
裏側に薄いテープを貼り、
互いをつなげているのね。
表側
裏側
これは「スプライシングテープ」
(splicing:「継ぐ」の意)
というもので、市販もされているようだ。
裏側なので、スプライシングテープは
ヘッドには触れないことになる。
薄いテープであれば、
セロハンテープでも良さそうだが、
ノリが出てくると悪影響なので、
やはり専用のテープがよさそう。
だが、大した価値のないテープのために
スプライシングテープを買うのも何なので、
残骸から、リーダーテープと
スプライシングテープを再利用してみる。
残骸からテープを剥がし、
リーダー+スプライシングの状態にする。
そこに、カセット本体のテープ部分を継ぐ。
ケースが溶着されてて
開けられないものは、
該当箇所を引き出して継ぐ。
こうして、失われたリーダーテープを
いくつか「復活」させた。
しかし、真っ直ぐに貼るのは
非常に難しいし、
この段差が気になる…
この部分。
テープを貼ってからカットしてるので、
ここに段差ができやすい。
一度剥がしたスプライシングテープであり、
粘着力が落ちているから、
テープの巻き取り負荷や
ヘッドとの摩擦等により、
この段差から、
徐々に剥がれる可能性大!
それが、溶着ケースだと、
ケース内にテープが巻き取られ、
先端にアクセスできなくなるから、
ケースを破壊しないと
修復することは困難になってしまう。
関連:スプライシングテープ
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