[SONY] ICR-S40(通電不可)の修理 [1990年]
以前にレビューもした、ICR-S40。
1990年の発売らしい。
1700kHzまで受信できるのが特長だが、灯台放送が終了している現在では、ほぼ意味はない。
本機の電源SWは、音量と兼ねたものではなく、独立しているもの。
なので、電源ON時に、音量を調整しなおす必要がない。
久々に使おうとして電池を入れたが、電源が入らない。
分解してみると、中の基板がボロボロ!
基板上のパターンが切れて通電しないのだろう。
電池を入れずに保管していたので、液漏れではないのだが、以前の液漏れの影響が広がったのか?
切れたパターンを、ポリウレタン銅線(UEW線)でつないでいく。
関連:ポリウレタン銅線
それでも電源が入らないので、電源SWを介さずに短絡させたら、音が出た。
ということは、電源SWの異常なので、取り外して、分解する。
電源SWは、銅板のレールに、コの字型の摺動子が乗っている構造。
緑青が出ており、かなり傷んでいるようだね…
銅板と摺動子に接点ブライトを付けて数分放置。
銅板は、綿棒で拭き取る。
摺動子は微細で拭き取れないので、歯間ブラシで間を磨く。
摺動子は、非常に貧弱なので注意。
コンタクトグリスを塗布する。
コンタクトグリスを付けておかないと、再び劣化して不良となってしまう。
電源SW内にはクリック感を出すためのボール(玉)があるので、忘れずに組み込むこと。
導通チェックを行う。
足を曲げて封じる。
電源SWをハンダ付けすると、電源ON/OFFができるようになった。
基板上のパターン消失で、SWの外装を固定できないのが気になるが…
ボリュームのガリは、接点復活剤を吹き込んでおく。
これで完了かと思いきや、イヤホン端子の音が非常に小さい。
イヤホン部分へのパターンも切れていたので、これも接続し、修理完了。
基板がボロボロになったのは、過去の液漏れが原因なのか、
それとも、液漏れなくとも、経年劣化で、ボロボロになる基板なのか?
液が付かないような基板上部もボロボロなのが気になるが…
この調子だと、数年後には、再度どこかがキレて、ダメになる可能性が高い?
関連:SONY ICR-S40
関連:ポリウレタン銅線
ディスカッション
コメント一覧
まだ、コメントがありません