[SONY] ICR-S40(通電不可)の修理 [1990年]

2022年10月4日



以前にレビューもした、ICR-S40
1990年の発売らしい。

1700kHzまで受信できるのが特長だが、灯台放送が終了している現在では、ほぼ意味はない。

ICR-S40_カタログ

本機の電源SWは、音量と兼ねたものではなく、独立しているもの。

なので、電源ON時に、音量を調整しなおす必要がない。

久々に使おうとして電池を入れたが、電源が入らない。

分解してみると、中の基板がボロボロ!

基板上のパターンが切れて通電しないのだろう。

電池を入れずに保管していたので、液漏れではないのだが、以前の液漏れの影響が広がったのか?

切れたパターンを、ポリウレタン銅線(UEW線)でつないでいく。

ポリウレタン銅線

関連:ポリウレタン銅線

それでも電源が入らないので、電源SWを介さずに短絡させたら、音が出た。

ということは、電源SWの異常なので、取り外して、分解する。

電源SWは、銅板のレールに、コの字型の摺動子が乗っている構造。

緑青が出ており、かなり傷んでいるようだね…

銅板と摺動子に接点ブライトを付けて数分放置。

接点ブライト

関連:接点ブライト(サンハヤト)

銅板は、綿棒で拭き取る。

摺動子は微細で拭き取れないので、歯間ブラシで間を磨く。

摺動子は、非常に貧弱なので注意。

コンタクトグリスを塗布する。

コンタクトグリス

関連:コンタクトグリス(サンハヤト)

コンタクトグリスを付けておかないと、再び劣化して不良となってしまう。

電源SW内にはクリック感を出すためのボール(玉)があるので、忘れずに組み込むこと。

導通チェックを行う。

足を曲げて封じる。

電源SWをハンダ付けすると、電源ON/OFFができるようになった。

基板上のパターン消失で、SWの外装を固定できないのが気になるが…

ボリュームのガリは、接点復活剤を吹き込んでおく。

接点復活王

関連:接点復活王(ポリコールキング,サンハヤト)

これで完了かと思いきや、イヤホン端子の音が非常に小さい。

イヤホン部分へのパターンも切れていたので、これも接続し、修理完了。

基板がボロボロになったのは、過去の液漏れが原因なのか、

それとも、液漏れなくとも、経年劣化で、ボロボロになる基板なのか?

液が付かないような基板上部もボロボロなのが気になるが…

この調子だと、数年後には、再度どこかがキレて、ダメになる可能性が高い?






関連:SONY ICR-S40

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Posted by nakamura