[ロジクール] K270やK275のキーが効かない故障 [キーボード]
両機は、色は異なるが、内部はほぼ同じである。
実売価格は2,000円以下と、ワイヤレス(無線)キーボードとしては安価な機種であるが、以前はもっと安かった。
購入時期と価格を、以下に付しておく。
・K270:1,450円(2016年1月)
・K275:1,320円(2019年1月)
保証期間
このK270とK275であるが、キーが効かなくなることがある。
全てのキーが効かないのであれば、電池切れという可能性(仕様では電池は18-24ヶ月持つ)があるが、特定のキーだけが入力されない。
最初から効かない場合は初期不良なので、交換すればよい。
K270とK275の保証期間は3年なので、3年以内に生じれば交換すればよいが、2,000円以下という価格と手続きの面倒さを考えると微妙。
# 交換時の代替は?
当方の場合は、両機とも3年が経過しており、保証切れである。
キーが効かない不良
特定のキーが効かない原因は何なのか、分解して確かめる。
分解は、背面の15個のネジ(プラスネジ)を外すだけでよいが、内1個、右下のネジ(正面から見ると左下Ctrlの裏)はトルクス(T8)なので注意。
ネジを全て外したら、スマホ分解などに使うプラスチック製のヘラを使ってこじ開けていく。
内部には、3枚重ねの透明フィルムがある。
中央の1枚は、穴の開いたスペーサーで、両端の2枚には接点が印刷されており、キーを押すことで、穴を通して両端の接点が接し、入力されるのだ。
キーが効かない部分の接点を見ても、特に問題ないように見えたが、テスターを当てると、通電していない。
アルコールを付した綿棒で接点を拭くと、問題の箇所は容易にパターンが消えてしまった(他は拭いても消えない)。
中央の●がキーの真下にある接点で、その上へ伸びるパターンが欠けているのが分かるだろう。
導通パターンが劣化し、通電しなくなったため、キーを押しても効かなくなった、というのが、この故障の原因である。
何か液体をこぼしたこともないし、そもそも接点はフィルムの内側にあるので、仮に外側が濡れても、接点には影響はないはずだ(そもそも耐水設計)。
これが基板なら、ポリウレタン銅線(UEW線)などで不通箇所をバイパスすれば済むが、
関連:ポリウレタン銅線
フィルムなので、ハンダ付けすることもできず…
# 熱で溶ける。
ロジクールがフィルムだけ売ってくれることはない。
ジャンク機を手に入れてフィルムを取り出し移植するという手もあるが、ジャンク機のフィルムも同様にダメになっている可能性が高いので、無駄に終わるだろう。
この断線によるキー不良は、昔のK270には生じにくく、新しいK270やK275で生じやすい模様。
ロジクールは、型式は同じでも、内部をコストダウン(使用に影響が出るレベル)してくるので、昔のロジクールは「低価格でも質は高い」だったが、今のロジクールは「低価格で質は低い」と考えなければならない。
キーボードなど普通に使えて当然なので、アマゾンなどで評価を見る場合は、低評価(★1や★2)を選択して確認すること。
・K270
・K275
・K295GP(静音版 黒)
・K295OW(静音版 白)
静音版であるK295GPやK295OW含め、低評価のレビューを見ると、キーが反応しない/反応しにくいというものが散見される。
交換後は無問題というレビューがあるので、バラつきが多いと思われる。
組立後、工場側で全キーチェックはしないだろうから、出荷前に不良があっても気付かない。
そのため、不良なきよう、十分な質のあるパターン(導電)素材を使うべきなのだが、コストダウン含め、ギリギリアウトレベルのものを使っているから、不良多発となる。
また、静音版は保証期間が2年と短くなっている。
なお、両機とも、底面にあるスタンド(脚)が非常に折れやすいので、折れたら、以下を参考にし、金属クリップで代用すればよい。
関連:K270,K275,K230(ロジクール)の脚(スタンド)が折れた場合の対処
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