[SONY] TC-K710Sの分解とTC-K700Sとの比較 [カセットデッキ]

2023年2月15日



[SONY] TC-K710Sの分解とTC-K700Sとの比較 [カセットデッキ]

本件のブログ記事
https://a-nkmr.com/archives/1200

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TC-K710Sでテープを再生していると、
音がゆがんだ気がしたので止めた。

その後、操作不能になり、
取り出しもできなくなった。

テープを巻き込んだかな?

ピンチローラーは、半年ほど前に
新品に交換したばかりだが…

ケースを開けて、メカ部を取り出す。

幸いにも、テープは巻き込んでいない模様。

モードベルトがズレて外れていた。

この状態で掛けるのは難しいし、
ベルトにグリスが付いているようなので、
メカ部の分解に進む。

モードベルトにたどり着くには、
カセットホルダーを外し、
アイドラーも外す必要がある。

本機のアイドラーは、ギア欠けの
起こりにくい白いギアだったが、

TC-K710Sにも、欠けやすい茶色透明のギアが
使われていることがあるので、要確認。

モードベルトに到達。

やはり外れている。

外れたことにより、
グリスが付いてしまっている。

ベルトだけでなく、ベルトが掛かるギアと
モーター側のプーリーの溝も掃除する。

ベルトが若干太いので、外れたのかな?

φ22前後の1.5mm角であるが、
もう少し細い方が外れにくいと思われる。

この部分に一時的に掛けておき、
後でピンセットで掛ける。

メインギアの凸を下にし、

エンコーダーの凹を下にして、噛み合わせる。

開閉ギアの凸を、若干右に寄せておく。

基板を載せた後、
モードベルトをピンセットで掛けた。

キャプスタンベルトは、
φ65×0.5×5mmのもの。

これも、ここに一時的に掛けておき、
後でピンセットで掛ける。

TC-K710Sは、TC-K700Sとは異なり、
フライホイールにミラーがある。

ここから赤外線を発し、ミラー反射を読み取り、
回転速度を取得している。

これとクォーツ(水晶振動子)、

そしてリアルタイムで
回転制御可能なキャプスタンモーター
(MMI-6H2LWK)により、

シングルキャプスタンながらも、
精度の高いテープ送りを実現している。
(=クォーツロックサーボ)

TC-K710Sのキャプスタンの軸受けには
サファイアが使われている。

前モデルのTC-K700Sのキャプスタンモーター
(MMI-6S2LK)は半固定抵抗なので、

リアルタイムでの回転制御ができず、
クォーツ(水晶振動子)もなく、
回転取得もできない。

軸受けはサファイアではなく、
単なる黒いプラスチックである。

ということで、TC-K710SとTC-K700Sなら、
TC-K710Sを選ぶべき。

唯一の難点は、TC-K710Sは、
カセットリッドが飛び出ていて
格好悪いことか…

外国人向けのデザイン(=海外モデル)の
カセットリッドを流用したため?

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[SONY] 3ヘッド機対決(比較) [TC-K222ESJ,TC-K710S,TC-K700S]
https://a-nkmr.com/archives/233

SONY機のゴムベルトの交換(型式と長さ)
https://a-nkmr.com/archives/300

キャプスタンモーター(MMI-6S2LKS/MMI-6S2LK/MMI-6H2LWK)
https://a-nkmr.com/archives/346

[SONY] アイドラー(X-3356-641-1)のギア欠け [TC-RX1000T,TC-K710Sなど]
https://a-nkmr.com/archives/177

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Posted by nakamura